教育福島0073号(1982年(S57)08月)-031page
待望の図書館竣功
相馬市立図書館長
牛河内 孝雄
図書館コーナー
待望の独立図書館が相馬市にも誕生しました。昨年の十月、建設工事に着手し今年三月末に完成しました。旧館からの引越や備品の購入、図書の整理などにだいぶ日数を費し五月二十一日にようやくオープンすることができました。
オープンとともに多数の市民が訪れ利用者のほとんどは小中学生・高校生・主婦などです。中には図書館は初めてという青年やお年寄りなどもみられほほえましい光景であり、一般への普及がまだまだ足りないことを痛感させられる一コマでもあります。
市では四年前に図書館を設けました。それまでは公民館活動として図書の閲覧や貸出を行っておりました。図書館ができても独自の施設がなかったため、中央公民館に間借し、設備が不充分、手狭で利用者の二ーズに応えられない状態でした。このため、利用者有識者のあいだがら新築独立を求める声があがり、国県の支援とあいまって関係者の熱意と英断により建設に踏切り、長年の市民のねがいが、ようやく実現した次第であります。
次に施設の概要と運営方針などについて紹介します。
一、位置“相馬市中村字北町五十五ノ
一、電話(六)三七五一。中村城跡に隣接し市街に近く交通の便が非常に良いところにあります。
二、施設=鉄筋コンクリート二階建、延床面積六百九十八平方メートル。総費用一億三千万円余であります。
三、蔵書“一万八千冊(五月末現在)郷土資料参考図書など基本図書の収集に努めております。
また、児童の利用が非常に多いので、絵本・図鑑・伝記など児童用の図書も積極的に収集する計画です。
四、職員11館長、事務係、司書補二名臨時職員二名、計六名
五、開館時間一午前十時から午後五時まで。
六、休館日=毎週月曜日、毎月末日、年末年始(十二月二十八日から一月四日まで)国民の祝日、特別整理期間(四月一日から十五日まで)
七、運営方針=市民に親しまれ愛される図書館をモット一に、内外設備と図書の充実に努め、きめの細いサービスをと考えております。今年の重点事項は次の三つです。
イ、設備の充実に努め適切に管理運営すること。
口、図書資料を積極的に収集し整理すること。
ハ、閲覧貸出参考調査など基本的サービスの充実強化につとめ利用の拡大を図ること。
1階平面図
2階平面図