教育福島0074号(1982年(S57)09月)-032page

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東西南北

 

青少年健全育成

 

「しらかわ」運動の推進

 

県南教育事務所

 

一 趣 旨

次代を担う青少年が心身ともに健全に育ってほしいというのが親の願いであります。しかし、親の気持ちと裏腹に、年々青少年の非行が増大し、大きな社会問題となっております。そこで社会教育委員会議では、研究主題として「青少年の健全育成をはかるためにはどうしたらよいか」を設定し研究を進めた。

二 研究の経過

・五十五年五月、非行少年の実態研修

・五十五年七月、青少年教育に関する特定事項「非行防止・補導」について社会教育委員会議に研究を委嘱

・五十六年一月、各種団体活動と青少年について(A社教委員の発表)商店街での実状調査

・五十六年三月、PTAの役割について(B社教委員の発表)

・五十六年七月、少年非行の概況と対策について(C社教委員の発表)

・五十六年十月、在学青少年に対する社会教育のあり方(研修会)および青少年「しらかわ」運動の展開

・五十六年十二月、「しらかわ」運動原案決定

・五十七年二月、市政だよりで公募

・五十七年二月、関係団体による研修

・五十七年三月、市議会で市長の重点施策として「しらかわ」運動の展開表明

三 青少年健全育成の基本的考え方

第一に目的が明確であること。第二に目的を達成する方針について共感が得られるものであること。第三に具体的に何をどうすればよいかが明瞭であること〇

四 具体的展開

白河市教育委員会は、五十五年七月社会教育委員に青少年に関する特定事項について研究を委嘱し、研究の過程で市民運動へと展開させることになった。今年四月、青少年健全育成モデル地区として、国より指定されたのを機会に、既存の組織に改善を加え、小学校単位に地区推進協議会が結成され、さらに連絡協議会が結成され、総合的窓口を福祉事務所の少年センターで充実発展さ迂ることになった。

この運動の展開は「しらかわ」運動を基調として、市民総参加運動として展開するものです。すなわち

し しみじみと、話し合いするよい家庭。これは親子話し合い運動の展開で、家庭の日、少年を非行から守る日、親子読書会、親子スポーツ運動などを通じて、健全育成は先ず親子の話し合いから出発するものであります。

ら ラジオ、テレビは、時間をきめてきまりよく。これは子供の生活規律確立運動で、具体的なラジオ、テレビの視聴時間を各家庭の実態にあわぜ、親子の対話により決定し、PTA活動、婦人会活動、学校の指導などと相まってこの運動を展開していくものであります。

か かけあおうあいのあいさつ さわやかに。これは市民あいさつ運動の展開であり、あいさつはお互いの心を開き、市民の和の基本として、市民のいたるところでさわやかなあいさつを交わされるところに非行が生まれないと考えるからです。

わ 悪いことは見ぬふりやめて一声を。これは愛の一声運動の展開であります。隣近所から町内へと市民総ぐるみでの補導の展開であります。今後は、青少年健全育成「しらかわ」運動が、市民総ぐるみ運動へと発展させるため、健全育成部会をはじめ、非行防止部会、環境浄化部会での活動の充実、市政だより等での、きめこまかなPR、青少年の社会参加のあり方などを社会教育委員会議での継続研究とし、青少年健全育成市民会議に積極的に資料の提供をしていきたい。

(白河市教育委員会社会教育課長 八田部良夫)

 

「しらかわ」の運動をもとめて

「しらかわ」の運動をもとめて

 

 

 


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