教育福島0074号(1982年(S57)09月)-038page

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ぼくの学校わたしの学校

 

只見町立朝日中学校

 

(校長五十嵐文吾・生徒数127名)

 

(校長五十嵐文吾・生徒数127名)

 

三年

 

小沼朝夫

 

福島県と新潟県の県境にある只見町の、ほぼ中央に位置する朝日地区に僕たちの学校、朝日中学校があります。三年ほど前に鉄筋三階建の新校舎と体育館も完成し、僕たちは毎日毎日を充実した学校生活にしょうと、学習に特・別活動に精いっぱい努力を惜しまないでがんばっています。

校舎が山のふもとにあるため、夏の暑い時でも裏山からの涼風と野鳥のさえずりで、学習に身をいれることができるということも朝日中の自慢の一つといえます。しかし、これから二ヶ月後にやって来る冬は、雪と寒さの毎日

へと生活を一変させてしまいます。特に二月頃は三メートル近くもの雪が積もり、吹雪の日などもたびたびあります。全国でも有数の豪雪地帯で育っている僕たちにとって、春が訪れた時の喜びは、本当にたとえようがありまぜん。

そんな冬の中でも、僕たちは、生徒会活動、クラブ活動、部活動などにも努力しています。特に部活動は盛んで、中でも水泳は南会津郡の大会で四年連続完全優勝という記録を持っていて、今年は五連覇に挑戦します。これは僕たちの誇りとなっています。今年もきっと、朝日中ここにありという活躍をみせてくれることと思っています。この輝かしい伝統は、いつまでも後輩たちに受け継いでいってもらいたいと思います。水泳のほか、いろいろな大会に選手を送り出す時は、全校をあげて壮行会を行います。その中で行う応援団によるエールは力がこもっていてすばらしいものです。この全生徒の願いを代表する団員の激励によって、選手の不安な気持ちなどは一気に取り除かれます。また、はずかしさなど通りこした応援団の大きな声と僕たちの声、先生方の声とが一つになって「がんばってこいよ」と願う心が選手たちにも伝わるからだと思います。これからも、先生方と僕たち生徒全員が一致団結して、すばらしい朝日中の歴史と伝統を汚すことのないよう努力していきたいと思います。

山奥の、生徒数わずか百二十七名の小さな学校ですが、豊かな自然の中で培われた友情と団結心、愛校心を大切にして学校生活を送っていこうと思っています。

 

▼ 五連覇をめざす猛練習

◆山麓の学舎

 

◆山麓の学舎

◆山麓の学舎

 

 

 


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