教育福島0078号(1983年(S58)01月)-018page
五 検証考察
(一)(二)(三)(四)省略
(五) 到達基準を達成するための対策
1) Aグループにおいて仮商修正する場合、初めから念頭操作させるのではなく、手順を確実に理解させるために、一つずつ修正しその形跡を残させたので、計算ミスが少なく効果があった。
2) Bグループにおいては、個別指導をしても、再評価において効果がみられなかった。個別指導の工夫の必要性を感じた。
(六) 到達度基準について
1)形成的評価問題の問題数が五問の場合は、正答率の基準はよい。
2)問題数が、三〜四間の場合はBの正答率が低すぎる。
(七) 省略
(八) 形成的評価問題の到達度状況の変容 (資料5)
1) 変容として顕著にとらえることができるのは、A段階である。
このことから、中位層に効果があったことが言える。
2) 個別指導を行ったC段階については、あまり効果がみられなかった。
3) 教師側が到達予測を設定し、一人一人がどこまで到達すればよいかを設計した。しかし、児童は、それを知らされていないので、すべての児童が完全解答をねらっている。
教師側からみれば、能力以上に十分到達していても児童はあまり満足しない。
個々の能力にあった到達度をどのよらに児童にとらえさせるか、今後、研究したい。
(九) 事前、事後テストに対する伸び率の変容 (資料6)
1) 事後テストにおいては、到達度B以上は 90%に到達した。
出席番号、五十七、二十一、三十一番においては誤答の分析とていねいな指導を継続する必要がある。
2) 事前、事後テストの伸び率をみてみると、1)の結果と一致し、四
名は、三十〜五十五と低い。
(十) 事後、把持テストに対する到達度とその変容 (資料7)
1) A段階以上に到達した者は、事後テストにおいては全体の75%、把持テストにおいては80%である。
把持テストが事後テストより良かった理由の一つは、夏休みの課題の学習のためである。
2) 出席番号五については、今後、意欲づけとていねいなステップを考慮した再指導に心がけたい。
(十一) 毎時の授業に対する感想とその変
容 (資料8)
1) 三項目とも、到達度A+が増加していることがわかる。
2) 形成的評価の結果からだけでなく、これからも個別指導を必要とされる児童が判別できる。
資料3 形成的評価の到達度(問題・基準)
資料4 形成的評価4の到達状況
誤答分析
除法の手順に従い
誤答分析を5つに
分類した
1)商をたてる段階
2)かける段階
3)ひく段階
4)おろす段階
△無答
資料5 形成的評価問題の到達状況の変容