教育福島0078号(1983年(S58)01月)-031page

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た。

1) 感想あつめ(取材)

「おおかみ王ロボ」での学習の時よりも、感想の中心と関連づけたしおりあつめができた。

2) 構想

感想の中心と関連づけて、初めなか、おわりとしおりを並べることができた。

3) 書く

「おおかみ王ロボ」を読んでの感想文より、構想表をもとにして書きだしを工夫したり、自分のもった感想をふくらまして、中心のはっきりとした感想文にすることができた。

4) 推敲

語句の表記上のことだけでなく文章のつながりまで考えて推敲できた。各学年とも、指導段階にそって、「できない」「よい」「大変よい」と三段階に自己評価させていったところ、今まで、できなかったところができるようになったという学習のよろこびにつながっていった。

 

五 結論

 

三学年、四学年とも、学習前、学習後における変容が認められるので1)取材、2)構想、3)記述、4)推敲と関連づけた指導の各学年の仮説は、どちらも有効であったと考えられる。

なお、あまり変容のみられなかった四年生のTH(男)においては、より学習の効果があがるような指導の方法を継続して研究してゆかなければならないと思う。

 

六 今後の課題

 

(一) 取材、構想、記述、推敲においてどの程度の力が身についてきたか客観的に調べる方法がわからないため主観的な評価基準で評価してきた。

しかし、今後は、さらに信頼性のある評価基準を考えていく必要がある。

(二) 学習前と学習後を比べて、取材構想、記述、推敲の指導過程の各段階を「できない」「よい」「大変よい」の三段階に自己評価させていったわけである。

しかし、各学年にあった、指導段階における学習の到達度基準をつくり、それをもとに、より客観的に自己評価させることが大切であり、今まで、できなかったところができるようになったと、児童が具体的によりわかるような授業研究にしていかなければならない。

(三) この単元で、計画的に指導したため、三年生の教科書教材(光村図書)の「読んで感想をまとめよう」の学習の理解は、児童にとって容易であり、指導時数も少なくてすんだ。

このように、表現領域と理解領域の教材を関連させた指導のし方も、継続して研究してゆくことが必要である。

 

資料3 児童の変容(第3学年)

資料4 児童の変容(第4学年)

 

資料4 児童の変容(第4学年)

 

 

 

 


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