教育福島0081号(1983年(S58)06月)-019page
ことをめざして本主題を設定した。
図1
三 第一年次研究実践の概要
(一) 研究仮説
各校における実態を把握し、発達課題との差異を明確にとらえ、基本的行動様式の中核となる指導事項を選び、学校生活を基盤として自己理解から自己決定に至る場と機会を数多く設定しながら、効果的な指導・援助を行えば発達段階に応じた自己指導能力が高まるであろう。
(二) 研究実践の基本的構想
1)基本的行動様式の概念視定
基本的行動様式とは日常生活を安全で快適に過ごしたり、集団の一員として望ましい個人生活・社会生活のために欠くことのできない道徳性の最も基盤となるものである。
(1) 衣食住を中心として、日常生活の生活習慣やきまりの習得
(2) 対人関係を維持発展していくために必要な基本的な礼儀作法や言葉づかい
(3) 物や道具の消費、利用に関する事がら
(4) 公衆道徳・市民意識の基礎
この領域を基本として、飯野町の小・中学校の児童、生徒が、基本的行動様式として身につけるべきものは何であるかという課題意識のもとに追究し研究実践をすすめ、ささやかながらも望ましい変容を期待しているところである。
2) 自己指導能力を育成するための五つの視点(図2)
3) 研究実践の構造(略)
(三) 小・中学校連携による生徒指導
−専門部研究と共通実践指導−
図2
〈指導部〉
1) 基本的行動様式No.1「よい子の一日、飯中生の一日」(略)を作成し、各校とも定着実践の指導。
2) ざらに、中核となる指導事項を洗い出し、基本的行動様式No.2「よい子のカレンダーあすなろ」(略)と名付け、十二ヵ月の重点指導事項として配列し、児童、生徒全員にもたせ自ら実践体得できるように指導
3) 夏・冬休み・春休みなど、長期休業中の統一指導事項の作成と指導。