教育福島0101号(1985年(S60)06月)-013page
五、研究と指導の方針
(一)教科・道徳・特別活動との関連
(1) 教科の学習活動の過程は、教師と生徒及び生徒相互の好ましい人間関係育成の場である。時を選び、正しい生活態度を身につけさせる。
(2)学級は同じ年齢者の集合体である.から、横のつながりを生かし、集団の一員としての自覚や連帯感を高め、望ましい人間関係を育てる。
(3) 生徒会活動やクラブ活動は、学校生活の縦のつながりを体験させる機会である。したがってこの活動を通して、1)自己の役割分担に責任をもつ、2)理屈よりも実践、3)上下の秩序維持など社会生活の基本を身をもって経験させる。
(二) 生徒指導を重視した学校経営
(1) 生徒指導の全体構想を構造的にとらえ、有機的な指導を展開する。
(2) 指導上の問題点把握と、情報収集、管理の適正を図る。
(3) 教育相談的手法が孤立化しないよう相互の有機生に慎重を期する。
(4) 学校の人間化を図るため、研修会を通じて共通理解を深め、協働体制の強化と指導の改善に努める。
(5) 一貫性をもった援助・指導の徹底
(6) 職員相互の和を大切にした指導体制の確立を図る。
1)士気の高揚2)報告・連絡・相談の徹底3)計画・実践・発展のシステム化
(三) 地域やPTAとの連携
(1) 「学校だより」を月二回程度発行し、学校行事や学校生活の内容についての理解を深める。
(2) 地区懇談会を学期ごとに開き、教師と親とのコミニケーションを通して指導の改善を図るとともに、信頼感を深める。
(3) 「PTA・地域の人と語る会」を学期ごとに開き、生徒と地域の人々と意見の交流を図る。
(4) 地区PTAの中に校外補導会を組織し、計画的に生徒の健全育成を図る。
(5) PTAの専門部会を活発にし、学校教育に対する理解を深め、協力体制の強化を図る。
(6) 小学校及び地区青少年健全育成会や警察署との交流を図り、地域ぐるみの生徒指導体制の充実に努める。
(四) 生徒指導に当たっての基本計画
(省略)
六、各部研究・実践の概要
(一)生活部会
1.研究テ−マ
学校と家庭、地域社会との連携並びに協力体制を図り、基本的生活習慣を身につけさせる生活指導
2めざす生徒像
(1) 基本的生活習慣を身につけ、更にそれを発展させて行動していける生徒
(2) 感謝といやりをもち、集団の中で協力していける生徒
(3) 礼儀正しく、尊敬し励まし合い、奉仕の心をもって活動できる生徒
3 研究実践概要
(1)生徒の基本的な生活習慣に関する実態調査
(2) 調査に基づいて生徒との話し合い
・生活プログラムの作成
・生活設計表の作成
・授業の受け方
・通学班の編成
(3)生徒の生活習慣の確立と発展
(4) 職員の校外補導班の編成
(5)教育相談
(6)服装の点検
(7) 保護者や地域社会との連携
1) PTAの組織の改善
2) 保護者と語る会(生徒)
3) 地区懇談会
4) 三者懇談会
5) 学校だよりの発行
6) 地域の人と語る会(生徒)
7) 小・中連絡会(教師・PTA)
8) 学警連と語る会(教師)
9) 家庭訪問(定期・随時)
こうした連携活動を活発にすることにより、保護者や生徒がそれぞれの立場や見方・考え方についての認識を深めることができた。その外、PTAはもちろん、地域の人々が学校の指導の現状についてはっきりとした認識のもとに、生徒の学習・生活のすべての面に積極的な援助をするようになった。また、学校環境や施設設備の美化などにも意欲的な活動を展開し、生徒の豊かな心づくりに大きな力となった。
(二) 学級経営部会
1.研究テーマ
学級活動の場を通して、お互いに協力し、自主的な活動をめざす学級経営。
2 めざす生徒像
(1) 一年生……自分の役割分担をよく理解し、活動できる生徒
(2) 二年生……自分の役割活動に責任を果たすことが出来、他と協力できる生徒
(3) 三年生……自分の責任を十分に果たすことができ、進んで他と協力できる生徒
3 研究実践概要
一年次は、生徒各自の役割分担を明確にし、いろいろな活動の場を通して実践方法、内容などについて考えきせ、責任や協力の態度の育成に努めた。二年次は、具体的な生徒像