教育福島0101号(1985年(S60)06月)-015page
でき、自主的に行動できる生徒
3 研究実践概要
(1) 一年次(昭和五十八年度)
1)部活動の教育的意義についての再確認
2)上級生・下級生の望ましい人間関係をはぐくむ基本的事項
3)話し合い活動の充実
4) 部活動体験発表会
5)部長会
(2) 二年次(昭和五十九年度)
1)部活動内容の紹介
2)部長会の活発化
3)アンケート調査
4)部活動広報板の活用
5)部活動日誌の活用
6)部活動体験発表会
7)創忌の時間の活用と意見交換会
四 教育相談の充実
1.研究テーマ
個人のもつ悩みや問題点を解決し、意欲的に集団生活へ参加できる教育相談
2 実施に当たっての方針.
(1) 学業不振、交友関係のもつれ、進路への不安、あるいは集団生活への不適応などに対し、学級担任が中心となって、生徒一人一人の悩みや問題点の解決にあたる。
(2) 相談の場とか雰囲気などを工夫し、生徒の相談事項に誠意をもつて対応する。
(3) 生徒の見方・考え方の多様化に備え、相談技術の研修に努め、正しい方向づけを図る。
(4) 人間不信の考え、社会性否定の言動に終始しないよう配慮し、本音とたてまえの調整を図る。
3研究実践概要
(1) 生徒理解のための調査
(2)個別相談
1)呼び出し相談2)チャンス相談3)自主来談
(3)グループ相談
(4)三者懇談
(5)相談室の整備
(6)相談技術研修会
(7)相談記録の活用
七、まとめ
個々の生徒が、学校・家庭・校外などの生活の中で縦・横の人間的かかわりを大切にする考え方や態度を育てるため、三つの研究部門から迫る一方、保護者や地域の方々の学校教育に対する認識の高まりに力を注いできた。
その結果多くの課題を残しながらも明るい挨拶の交わされる生活態度が定着してきた。各部門での研究成果を生かし、更に「語る会」等を今後も継続し、より充実した生徒指導を期したい。
《実践研究2》
基本的な生活態度を育てる生徒指導
二本松市立
二本松第三中学校
一、はじめに
本校は昭和五.十八年度から二年間にわたり文部省より生徒指導研究推進校としての指定を受け、「基本的な生活態度を育てる生徒指導」をテーマに研究実践にとりくんできた。ここにその研究の一端を紹介したい。
二、地域の概況
本校は二本松市の南西地区を学区とする統合五年目を迎えた中学校で、学級数十三、生徒数四百五十名弱の中規模校である。
学区内の地域環境は、従来農業を中心としたものであったが、最近では市の開発計画によって、住宅団地や工場用地の造成が進み、これにともなって兼業農家や共働らきの家庭が増加するなど教育環境の変化が予測される地域でもある。
地域民はおおむね温和であり、積極性にやや欠けるものの、学校行事、PTA活動などには協力的である。
三、研究主題設定の理由
(一) 学校の実情から
○ 本校は統合新設の中学校であり、学校らしい学校を築くための基盤として、また、日々の授業を充実させる意味からも、基本的な生活態度の育成が早急な課題であった。
○ 学区内の四小学校で行われる生徒指導を統一、強化、発展させる必要があった。
(二) 地域の実情から
○ 核家族化の進む家庭、都市化の進展による消費傾向の増大、さらには、非教育的マスコミの氾濫など、生徒を取りまく教育的環境が激しく変化する中で、正しい判断力と意志の強さを持った生徒の育成が強く望まれていた。
(三) 社会的要請から
○ 生徒の望ましい生活習慣の形成や学校生活へのよりよい適応、さらには、生徒の自己実現などに関して、学校教育という場でのより積極的な援助や指導が求められていた。
本校においては、統合初期という実情や前述の実情、要請を十分に考慮し