教育福島0101号(1985年(S60)06月)-033page
点に絞った。
1)時間に関するもの
2)服装に関するもの
3)礼儀に関するもの
この三点をふまえて研究主題を「基本的生活習慣の確立をはかるための生活指導の探求(時間、服装、礼儀を中心として)」とした。
二、研究のねらい
時間、服装、礼儀を中心とした基本的生活習慣を身につけさせるとともにその習慣化をとおして、自律性、自主性を育てることをねらって、生徒一人一人の判断力と自制心をかん養し、集団の一員としての自覚を高めたい。
三、研究の組織(表1)
表1研究組織
四、本研究と教育指針『「ならぬことはならぬ」指導の徹底』とのかかわり
生徒と教師との望ましい人間関係を基調に、教育指針である「ならぬことはならぬ」を前提として、本研究の具体的な指導を実践し、「させられる生徒」から「自らする生徒」へ高めていきたい。
本研究と教育指針とのかかわりを図示すると表2のようになる。
表2 研究と教育指針の関係
三、第一年次の研究実践の概要
(一)教師の概括観察
1)時間に関するもの
○遅刻するものが多い。
○始業のチャイムが鳴っても席に着かないものがいる。
○家庭学習の時間が少ない。
2)服装に関するもの
○服装・頭髪について、規定を少しだけはみ出しているものが割合に多い。
3)礼儀に関するもの
○礼の仕方が下手である。
○職員室の出入りのさいマナーに欠ける。
○「問いかけ」に対する「答え」の作法ができないものが多い。
(二)遅刻調べ
(三)着席調べ
(四)服装・頭髪検査(自己診断カードによる)
(五)あいさつ調べ
(六)イメージテスト
学校に対する生徒のイメージは不自由、厳しい、まじめ、地味などと感じている
(七)生徒の意識調査
指導の手懸かりを得るため、十八項目にわたる意識調査を実施した。
調査結果の主なものは次のとおりである。
1)家庭学習について
「ほとんどしない」が四六%。「家の人に言われればする」と合わせると五〇%を越える。
2)遅刻について
「種々な事情があって遅刻するのだから止むを得ない」が約五三%である。
3)礼儀作法について
「必要がない」としているものが、約七%いる。
4)服装、頭髪の規定について
「だいたい守っている」が七〇%を占めている。
六、研究の成果と今後の課題
実践初年度であり日はまだ浅く、生徒の望ましい変容はこれかちである。
(一)研究実践の成果
1)教師の日常観察は、生徒の実態を正しく把握しているということを、