教育福島0101号(1985年(S60)06月)-034page
諸調査の結果から確認できた。
2)服装検査での「自己診断カード」の活用は、生徒の自主性、自律性を育てる上で有効であるとの感触を得た。
3)これまでの生徒指導が整理されて指導の方向が明らかになった。
4)教師の生徒指導に対する意識が高まり、生徒を変容させるには、まず教師自身が変容しなければならないとの共通理解が得られた。
(二)今後の課題
1)内面化を更に深めるための指導のあり方
2)自主性・自律性を高めるため部活動を含めた特別活動の充実
3)生活習慣確立のための家庭との連携のあり方
地城ぐるみの生徒指導をめざして
−福島市
はじめに
福島市は、明日の福島市を担う青少年が心身ともに健やかな人間に成長することを願って、福島市青少年問題協議会を設置し、目的達成にむけて諸施策を講じ推進してきたが、本協議会からの「青少年行政の推進について」の意見具申を受けて、今日の青少年問題の多様化への対応を検討し、昭和五十九年に福島市青少年問題協議会を発展的に解消し、福島市青少年健全育成推進会議を設置し、家庭、学校、地域社会が一体となった組織活動を展開することとした。
時期を同じくして、福島県教育委員会では、福島市に対し、昭和五十九・六十年度の二ヵ年間、生徒指導推進地域として指定した。福島市では、この指定を、青少年健全育成推進事業として包含し、展開して行くこととなった。
一、本事業の推進の概要
福島市は、青少年の健全な育成を推し進めるための地域活動のあり方について、具体的に検討した結果、福島市に青少年健全育成推進本部を設け、この本部を充実して地域活動を援助するとともに、各地区においては、地域住民並びに関係機関・団体との連携をはかりながら推進することにした。
(一)組織の再編成
福島市青少年問題協議会当時、市内を二十六地区に区分に組織していたが、このたび四十四地区に再編成し、名称も○○地区青少年健全育成推進会議と改めた。
(二)福島市地区生徒指導推進委員(福島市青少年健全育成推進委員)の委嘱
推進委員として、各地区青少年健全育成推進会の会長四十四名と関係諸団体の代表十六名に委嘱した。
(三) 福島市青少年健全育成推進運営委員会の設置
全市的な組織活動への期待と行政と市民の一体化を図るために、各関係団体の代表と推進会議の代表と市の代表の計十八名で構成され、本事業の目的達成のため、青少年問題の実態把握や研究協議並びに連絡調整などにあたることにした。
(四) 福島市地区生徒指導推進会議(福島市青少年健全育成推進会議研修会)(年三回)
●第一回生徒指導推進会議は昭和五十九年九月二十五日、福島市市民会館において開催され、六十名の推進委員に委嘱状が交付され、続いて本事業の主旨と内容などについての説明と今後の方向についての研究協議がおこなわれ、推進にむけての意志の確認がなされた。
●第二回生徒指導推進会議は昭和五十九年十二月三日、福島市中央公民館において開催され、映画「子どもへの思いを行動に」を鑑賞し、続いて三地区の代表による地区活動の実践報告、その後、研究協議を行い、地区活動のすすめ方についで意見の交換がおこなわれた。
●第三回生徒指導推進会議は昭和六十年一月二十五日、福島市市民会館において開催され、全体会では三地区の代表による地区活動の実践報告を聴き、続いて、健全育成・非行防止・環境浄化の三部門で分科会がもたれ、効果的な活動のあり方について活発な意見が発表され、各部門間の理解が深まった。
(五) 生徒指導者研修会(年一回)
生徒指導者研修会は昭和五十九年十一月二日、福島市音楽堂において、百六十名の各地区生徒指導者が一堂に会して開催され、福島県教育庁社会教育課主幹、金田浩一先生の講演「地域ぐるみの生徒指導について」を聴いて、家庭・学校・地域社会の協力が今こそ重要であることを具体的に示され、大きな指針を得た。
(六) 地区別活動の概要
各地区青少年健全育成推進会におい
▲福島地区生徒指導推進会議(福島市)