教育福島0101号(1985年(S60)06月)-037page
標とする教育的対応と実践
(二)実践事項
1)カウンセリングによる指導
2)保健だよりの発行
3)四者協議一生徒・保護者養護教諭・クラス担任)
●(校外指導研究委員会)
(一)実践主題
家庭と学校との連携を深めるための方策について
(二)実践事項
1)野外活動
2)テレホンサービス
五、実践の概況
前述のうち校外指導研究委員会の実践事項についてその概況を述べたい。
(一)野外活動
親と子と教師の協同生活によるコミュニケーションの場の設定をねらいとして、一、二年生に実施した。
勤労体験学習の場としても効果があった。
1)第一学年
(ア)期日五九年八月一九〜二〇日
(イ)場所 裏磐梯国民休暇村野営場
(ウ)参加者 生徒二〇二名 保護者
三二名教師一四名
計 二四八名
(エ)実践内容(略)
2)第二学年(省略)
(二) テレホンサービス
1)設置の目的と利用方法
校外指導研究委員会では、家庭や地域との連携を深めるため、テレホンサービスを設置した。
これは、学校の各種の行事予定や生徒会活動のニュース、PTAの連絡など、家庭に知らせたいことを録音しておき、家庭では指定された電話番号をダイヤルしてその情報を聴く方法である。
2)テレホンサービス運用委員会と
組織
的確な運用を期すため運用委員会を設置し、情報の収集、内容の精選を図った。
3)テレホンサービス利用状況
録音テープは、月二回(一日・一五日)交換を原則とし、時間は一回二分二〇秒位の目安で実施した。
第一回目のテープは、六月一五日にセットした。物珍しさもあって利用者が多かったが、九月三〇日までの一〇八日間で利用回数一、四九四回となり一日平均利用回数一三・八回であった。テレホンサービスはその後も継続しており、保護者や地域の方々から好評である。
七、研究実践の成果と今後の課題
(一) 研究実践の成果
1)全教職員が一丸となって研究に取り組み、実践活動に積極的に参加したことによって、日常の教育活動に好影響があった。
2)五つの指導研究委員会が十分に機能し、「実践事項」をスムーズに解決できたことは、今後の研究継続に明るい展望が開けた。
3)教師の生徒理解が深まり、また三者懇談等で保護者や生徒が教師をよき相談相手として再認識したので、望ましい人間関係が確立されつつある。
4)生徒が自分の生活や将来の進路、学習への関心を持ちはじめた。また、各種の実践活動を体験し、今後の自主的活動の基本を身につけた。
5)保護者の中にも学校やわが子への関心が高まり、家庭教育の重要性を認識し、各種の行事にも進んで参加するようになった。
(二)今後の課題
1)わかる授業、やる気を起こす授業の研究を継続し、授業に対する興味と意欲を定着させる。
2)生徒や保護者が正しい職業観を確立し、個性や能力に応じた進路選択ができるように、情報や資料のより有効な提供のあり方を検討する。
3)時間を有効に使う習慣を中心に、基本的生活習慣を身につけさせ、心身ともに健全な生徒の育成に根気強く取り組む。
4)テレホンサービスのより適切な利用法なども含めて、家庭との連携を深める具体策を工夫していく。
栽培学習と環境美化を通しての勤労観の育成
−学校教育の中に広く体験学習の場を求めて−
−富岡高等学校
はじめに
本校は、五七年度の改訂学習指導要領実施にあたり、教育課程を全面的に見直し、特色ある学校づくりを目指し、その一環として、昭和五七年度から学校裁量時間を一単位時間設け、勤労体験学習を行ってきた。五八年度文部省から勤労体験学習研究校の指定を受け、二か年にわたって、研究・実践をすすめてきた。
一、研究の計画
(一) 研究の基本方針
1)全校あげて研究・実践をすすめる。
2)勤労体験学習を教育課程の内外に位置づけ、学校の全教育活動の中で計画的、組織的、継続的に実施する。
3)生徒一人ひとりが十分活動できるように、学習内容、活動の場、指導形態の工夫をする。