教育福島0102号(1985年(S60)07月)-035page

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という生徒が全体の六割強であることと合わせて考えると、そこには計画的な学習の習慣はなく、したがって家庭における予習や復習を期待することは難しいと考えざるを得ない。

(二) 「今、勉強のことで悩んでいることや困っていることがあるか」(図3)

「困っている」「困っていない」がほぼ半々という数値である。実際に学習に対し真剣に取り組んでいれば当然悩み等もあるものと思われるが、その点はどうなのであろうか、大いに疑問を感ずるところである。

(三) 「勉強のことで悩みなどの解決は誰に相談するか」 (図4)約半数が友人・先輩に相談しているのに対し、誰とも「相談しない」が四分の一もいるという現実も見逃してはならない。

生徒自身は悩みを持ちながらも解決しないまま、進級や卒業も比較的容易にできることや就職なども高望みをしなければ何とかなるという現状から意欲が薄れていると思われる。つまり、かなりの生徒が赤点さえとらなければという安易な考えで、さらに良い成果を得ようという向上心に欠けているように思える。

生徒は「学習に対して漠然とした不安と悩みを持ち、テストの結果が気になりながら、しかし勉強はあまりやらない」という結果になっている。

その他の項目についての調査結果は図5〜図8のようになっている。

 

(図3)今・勉強のことで悩んでいることや困っていることがあるか。

問題があると考えてよい。むしろ勉強に無関心といった方が実態に近いと思う。

ない≠ニ解答した生徒の学業成績には大いに問題があると考えてよい。むしろ勉強に無関心といった方が実態に近いと思う。

 

(図4)勉強のことで悩みなどの解決は誰に相談するか。

をきたしている生徒の中に教師が積極的に入りこんでいくことが必要であろう。

「先生に相談する」とする生徒は4.2%と少ない。学習上困難をきたしている生徒の中に教師が積極的に入りこんでいくことが必要であろう。

 

(図5)先生にどんな授業をやってほしいか。

ある種の段差があるようである。これをどのようにつめてゆくかが重要である。

生徒のいうわかる授業≠ニ、教師の考えているそれには、ある種の段差があるようである。これをどのようにつめてゆくかが重要である。

 

(図6)授業中わからないことがある場合どうするか。

研究はもちろん、生徒と教師の「好ましい人間関係」の確立が不可欠であろう。

「先生に質問する」生徒は非常に少ない。生徒に質問させるような学習指導を展開するには、教材研究はもちろん、生徒と教師の「好ましい人間関係」の確立が不可欠であろう。

 

(図7)テストに関心があるか。

ェ1/3と少ない。最後には何とかなると思っている生徒が多いのではなかろうか。

20人中7人は関心がない。テストに関心を有する者が1/3と少ない。最後には何とかなると思っている生徒が多いのではなかろうか。

 

(図8)テストに備えて勉強するか。

 

いいえと答えた生徒の中には学習の適応に問題をかかえた生徒が多いと思う。テストも気にしてないと思われる。

 

 

 


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