教育福島0102号(1985年(S60)07月)-040page

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まちからむらからこんにちは

コミュニティと公民館活動

白河市教育委員会

 

一、はじめに

 

白河市は、福島県中通りの南端にあり、首都圏から東北圏への玄関口に位置している。首都圏から二〇〇キロメートル圏にあり、高速交通網の東北自動車道、とりわけ東北新幹線の開通により、時間的に約一時間の圏域となっている。

本市の面積は一一六・〇六平方キロメートルで、人口は昭和六十年五月現在四四、四六四人、世帯数一三、三八六世帯である。近年、企業誘致が積極的に進められてねり、地方都市への人口の定住化傾向があるなかで、第二次産業就業者が増加するとともに、第三次産業にも波及し、人口の増加傾向が強まるものと予測される。

まちづくりの指標−−豊かで、健康で、潤いのある、さわやかな歴史のまちしらかわ−−から、この「心の豊かさ」を求める生涯学習は、公民館を拠点として、人づくり∞仲間づくり

地域づくり≠モットーに、公民館活動を積極的に推進することで地域文化の向上と地域社会の発展を念願している。

 

二、コミュニティ教室の生いたち

 

これからの公民館にひとしく求められている中心的な役割は、すべての地域住民が時代や社会に適合し新しい生き方≠竍生きがい≠創造することを助けるために、多様な学習要求にこたえ、できる限り豊富な学習機会を継続して適切に提供することであり、同時に住民自身の合意と連携によって住みよい地域を築きあげていくコミュニティづくりへの援助であろうと考える。

このことから、本市は相次ぐ企業進出による転勤者などの市民を対象に、少しでも早く地元への理解を深め、友達づくりをすすめ、相互の信頼関係をつくり出し、さらに、行政や他のコミュニティとの接触や連絡をねらいとして、一昨年から「白河コミュニティ教室」を開設している。

 

二、教室活動の内容

 

「白河コミュニティ教室」は、市内在住五年以内の市民を対象に、少しでも早く地域に溶け込んでもらおうと、白河市を紹介するとともに、友人づくりの場を提供しながら、明るい地域・社会・家庭を築こうというもので、その教室活動の内容は、別表のようになっている。

教室生は、大阪、京都、東京、神奈川、山形など出身地はさまざまだが、主婦がほとんどで、本年は定員の四十名が参加しており、時代の流れに即応した企画で、新たな公民館活動として力を注いでいる。

 

四、学習実施の状況

 

一昨年、開設時は、1)市民性、社会性に関する領域2)郷土理解に関する領域3)人間関係に関する領域 の三点を学習テーマとしてすすめ、その学習内容は、白河の関、南湖などの市内文化財めぐりをはじめ、県営白河体育館、白河市水道事業所など市の施設や進出企業の工場見学、名産りんご・白河そばの試食などを行ったが、コーヒーを飲みながらの地元婦人会との懇談会は、転入者と地元市民の結びつきを深める上で役立ったと評価している。

大阪府から来た主婦は、「白河市を知る上で大変役に立ちます」と語り、横浜市から転勤してきた婦人も、「友達づくりの場を提供してもらい大変感謝しています」。また、山形県から来た婦人も、「回覧板を見て、白河に溶け込むにはこれしかないと思いました。毎週、この日の来るのが待ちどおしい」と話している。同じく山形県のSさんも「主人の勧めで入りましたが、毎回楽しくて……」と。参加した主婦の中

白河市中央公民館全景

白河市中央公民館全景

白河市の学校教育を知る

白河市の学校教育を知る

 

 

 


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