教育福島0104号(1985年(S60)09月)-018page

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問題としては、

 

1)その場面において、なぜ小集団学習が必要であるか。ねらいをはっきりさせた上での活動が大切であること。

2)小集団学習において、生徒を活発に活動させるには、日常生活の中で、話し方、聞き方などの基本的な生活態度を確立させておくこと

3)話合いが深まるように、時間的余裕を与えてやること。

4)グループの一人一人の考えを、吸いあげることができるリーダーを育てること。

5)自分の考えを率直に発言できるような雰囲気づくりの必要性があること。

6)小集団学習の中で、形だけでない真の自発性、自主性を育てていくための手だてが必要であること。などであり、更に、研究を重ね、その充実を図っていかなければならない。

(3) 進路学習ノートの活用

学級指導における進路指導指導案の作成(四十四時間)と同時に、生徒の進路学習がより効果的に展開することを期待して、各単位時間ごとのワークシートを作成した。中学校入学と同時に取り組む進路学習の記録や自己分析の資料、職業や上級学校の調査、進路選択までの累積された記録がとじ込まれるように進路学習ノート(ファイル式)を作成し、正しい自己理解の深化が図られるように活用している。

これらのワークシートはその都度改善し、各教師がいつでも能率的に活用できるように、情報資料室の教師資料コーナーに分類、整備している。

 

3 進路相談部会

進路相談の機会は、学期一回の定期相談を原則として、更に内容を充実するため、「相談旬間」「相談の日」を設定して、創意の時間、昼休み、放課後を利用し、計画的、継続的にどの生徒にも年間三回の相談がゆきわたるように実施している。また、随時相談や自主来談はその都度、時間や場所を設定して推進してきた。

進路相談の成果をあげるためには、適切な資料を準備して、相談内容に応じた活用をすることが重要である。

本校では、自己理解や生徒理解のために必要な個人資料として、「進路個票」(教師用)と「進路カード」(生徒用)を作成して資料を生かした進路相談を実践してきた。

進路相談に当たっては、相談技術がその成功、不成功を左右するので、相談技法などについての事例研究を学年単位で実施して相談技術の向上につとめてきた。

 

4 進路情報部会

生徒に自己の能力や適性を理解させるとともに、実際の進路状況について理解させることも重要である。成長、探索段階である生徒の職業選択能力の発達を促すために、学級指導や進路相談などによる教師側からの働きかけや配慮のほかに、生徒自身が主体的に取り組んでいくようにしなければならない。

そこで、進路情報を意図的・計画的に提供し、学習させることにより、職業的視野の拡大を図り、進路選択やその後の適応に役立てることをねらいとして「情報資料室」を設置し研究を進めている。

(1) 情報資料の収集

情報資料の収集は情報部会を中心として、各教師が共通理解のもとに、「だれのために」「何の目的で」「どこから」「どのようにして収集するか」等、問題意識を明確にして収集してきた。

また、生徒自身にも情報資料を主体的に探し求めることを指導し、ともに収集に努めてきた。特に職場見学を通しての調査では、魅力ある資料が収集できた。

(2) 情報資料の整備

収集した情報資料を生かすには、必要なときに、適切なものを、速やかに取り出して活用することが大切であり、整備の手順・方法を次のようにした。

1)収集した情報資料を選択する

2)収集した情報資料を分類する。

3)情報資料に加工する

4)見出しをつける

 

図2 マークシート(一部)

 

 

 

 


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