教育福島0104号(1985年(S60)09月)-035page
でいました。
県立東白川農商高等学校
−農・家・商業科の体験入学−
本年度の本校体験入学は、七月三十日(火)、三十一日(水)の両日にわたり、猛暑の中で行われました。
参加者は、中学生や中学校教師、さらには中学生の親達の、本校に対する関心が高まったためか、第一日百五十六名(七校)第二日九〇名(六校)と、例年の約五〇パーセントの増加がみられました。.特に本年は、ここ十数年来入学者のなかった茨城県の大子中学校、生瀬中学校からの参加者がありました。
内容は全体会、分科会、在校生との懇談会とし、さらに分科会は農業、商業、家庭の三学科から二つの学科を選択させる方法で行ないました。
まず全体会では、校長の話、ビデオによる学校紹介(三〇分)一学校概況説明、日程説明を行いました。つづいて、分科会に移り、男子生徒は農業科、商業科の体験を、女子生徒は農業科、商業科、家政科の中から二学科を選んでの体験学習をしました。農業科では、校内の温室、食品加工室等の施設の見学、実験室でのメロン、スイカの糖度測定の実習、スライドによる学校農場(社川農場)の見学を行い、現代の農業の一端にふれることができたようです。商業科では、和文タイプ、カナタイプ、コンピュータ室でのパソコン操作などの体験をし、また家政科では、調理室でヨーグルトゼリーの製作を行い、でき上るまでの時間を利用して家政科の概要説明や家庭経営実践室などの施設を見学しました。そして、自分たちでつくったできたてのヨーグルトゼリーを試食し、調理の楽しさをとおして家政科で何を学ぶのかなどについて話しあいました。
昼食後、中学校側からの要望の高かった在校生との懇談会を持ち、各科代表生徒九名と生徒会役員三名の生徒と中学生との懇談会をもちました。在校生からは、それぞれの学科の特徴や、クラブ活動、部活動、生徒会行事などの話題が出され、中学生は身近な先輩の話に耳を傾けていました。短い時間ではありましたが、中学生にとっては、高校生と直接話しあえ、疑問点に答えてもらえるということで意欲をもってのぞんでおりましたので大変効果的な方法でありました。
閉会に先だって、アンケートを実施しましたが、その中で「部活動のことをもっと知りたかった」「わからなかったことへの不安が消えた」「大変楽しく体験入学ができた」などの感想が多く出てきました。この日体験入学に参加した中学生達は、高校生活に大きな関心を寄せ、この一日に一つでも多くのことを体験しようと生き生きと目を輝かせて臨んでいました。
昭和60年度 体験入学実施(予定)一覧
家政科でヨーグルトゼリーの製作・東白農商高校