教育福島0105号(1985年(S60)10月)-013page
希望した者である。
申出は、必ずしも退職の際に限らず支給開始年齢に達する前であれば退職後でも随時任意に申し出ることができる。しかし、一旦減額退職年金の受給を希望すれば、その者が死亡するまで減額退職年金が支給されるので減額退職年金の決定を受けた者が途中で退職年金に変更することができないので注意が必要である。
イ、減額退職年金の受給を選択できる年齢
減額退職年金の受給を選択できる年齢は、退職時の事由により次のとおり定められている。
(ア)自己都合による退職者
退職年金の支給開始年齢の五年前からである。
(イ)勧奨による退職者
退職年金の支給開始年齢の十年前からである。
ウ、減額退職年金の額
減額退職年金の額は、前に述べた支給開始年齢の経過措置の適用を受ける者と受けない者とで計算の方式が異なる。
(ア)支給開始年齢の経過措置を受けない者
算定式3)のとおりである。従って、例えば五十八歳から減額退職年金を受けることを希望した場合は、六十歳までの差年数が二年であるから十六パーセント退職時の退職年金の額から減じた額の減額退職年金がその者が死亡するまで支給されることになる。
算定式3)支給開始年齢の経過措置を受けない者の減額退職年金の算定方式
退職年金の額−(退職年金の額×減額率)
減額率(60歳と減額退職年金の受給希望年齢との差年数)
1年=0.085 2年=0.160 3年=0.230 4年=0.290 5年=0.350
(イ)支給開始年齢の経過措置を受ける者
算定式4)支給開始年齢の経過措置を受ける者の減額退職年金の算定方式
支給開始年齢の経過措置の適用を受ける者の場合
退職年金の額−{退職年金の額×4/100×(退職年金支給開始年齢−受給申出月末日年齢)}
算定式4)のとおりである。これを一つの事例にあてはめて説明してみよう事例3)をみて頂きたい。この者は、昭
事例3)