教育福島0107号(1985年(S60)12月)-012page
式を生徒の実態に即して、定着と習慣化を進めること。
(4) これまでの学校における道徳教育を、家庭教育の場にも移行し得るよう、家庭へのアピール強化と、PTA活動を通しての啓発を図ることとし、特に保護者に対し、道徳の時間の公開、道徳教育学習教室を実施して、道徳教育に対する認識の啓発と家庭でもそれが生かされるよう配慮すること。
(5) 道徳教育について、随時生徒、保護者に対し調査等を実施し、研究実践の状況について分析検討をし、実態の把握に努めるとともに、これが向上へ転移するよう努力すること。
(二) 実践概要
(1) 職員の研修として、研究主題の分析と取り組み方について、共通理解を図ったこと。
(2) 研究推進諸計画の設定については、年次別研究推進計画、月別推進目標、月別道徳的生活目標、学校生活行動基準、研究推進各部各係年間活動計画等を設定し、研究を手順よく、しかも、深まりのあるものになるように配慮したこと。
(3) 研究推進委員会の設置と構成では、二年間を通して、次のような組織と活動内容で推進にあたった。
○企画部会
・企画全般(推進全体計画、各係の推進計画、推進目標の設定)
・渉外(関係機関との連絡、PTAとの連携、地域諸団体との連携)
・経理(研究予算計画、物品購入、諸経費支出、記帳)
○研究部会
・道徳教育(全体計画、年間指導計画、教科・特活・領域外)
・道徳の時間(指導案、道徳の時間の指導研究)、
・調査資料(各種調査・統計、資料収集と活用計画)
・家庭教育(道徳の時間公開、道徳教育学習教室や地区懇談会開催)
○編集部会
・記録(各種記録)
・広報(しおりの編集発行・通信・広報の発行)
・集録(研究発表会要項、研究紀要作成)
(4) 全体計画、年間指導計画、道徳の時間の指導のあり方の見直しを行い、特に学習指導案の作成と指導については、資料の選定、発問の工夫等に留意するとともに、指導過程における終末の段階を、しっかりおさえるよう努力することとした。
(5) 学校と家庭との連携による道徳教育の展開については、学校側の投じたボールが、どのような形で家庭から返ってくるか、関心が持たれたが、それなりの効果はあったようである。
1)「学校・家庭連携推進会議」の設置
○構成
委員長・副委員長・委員
・学校(学校長、教頭、研究主任各部長、企画委員)
・家庭(PTA正副会長、各専門委員、学年・地区各正副委員長)
・地域(行政嘱託員等)
○活動の進め方
全体協議会(学校・家庭連携推進会議委員)→協議会小委員会(厚生、設備、補導、文化各委員会ごと)→地区協議会(地区委員)→各家庭(親、家族)→地域(学区内住民)
○会議の開催 .
毎学期一回を原則とし、随時開催する。
○協議事項及び活動内容
・研究推進計画の検討及び学校への協力体制の確立.
・学校教育の現状についての問題点.及び道徳教育改善充実のための連携のあり方
・道徳教育にかかわる関係事業への参加
・道徳教育啓発のための「道徳教育のしおり」の共同作業発行
・PTA広報紙による道徳教育推進への積極的な協力・家庭における基本的生活習慣の育成のための、具体策の検討と推進
・地域における公衆道徳の実践化促進運動の展開等
○研究活動連携経路(図表参照)実践活動に当たっては、それぞれ.の果たす役割と、その連携プレーがうまくかみ合わなければならない。図表のような経路で進め、主題に到達すべく努力した。
○活動にともなう研修
必要に応じて委員並びに保護者の研修に対応するため、学校の図
図1 研究活動連携経路