教育福島0110号(1986年(S61)04月)-044page

教育センターから

　

昭和61年度

　

研修・研究事業の概要

　

はじめに

　

福島県教育センターについて、本年度より改正した組織の概要と昭和六十一年度の研修・研究事業の概要を紹介します。

　

当教育センターでは、「未来をひらく心豊かなたくましい人間」の育成をめざして、教育関係職員の研修、教育に関する専門的・技術的事項の調査研究、情報処理教育、教育相談、教育図書資料の作成・収集・活用の業務を推進し、本県教育の振興充実に努めています。

本年度は、県教育委員会の重点施策をふまえ、次の四点を努力事項として具現を図ることとしました。

(一)先導的教育研究の推進

(二)研究と研修の一体化をめざした教職員研修講座の内容充実

(三)自己教育力を援助する教育相談の推進

(四)教育情報の収集・整理・提供の推進

　

一、組織機構の改正について

　

児童生徒の現代状況に対応するため、業務内容を整理統合し、特に教育研究と教育相談に関する業務の推進を考慮して、次のように改正しました。

(一)学校経営部

経営研究部を改称し、研究事業の全体的な企画・調整を行い、学校経営および教育研究に関する業務の一層の深化と推進ができるようにしました。

(二)学習指導部

教科教育部を改称し、教育課程の三領域にわたって人間性豊かな児童生徒の育成をめざす学習指導の在り方を一層重視して研究・研修を進めるようにしました。

(三)科学技術教育部現行のままです。

(四)教育相談部

生徒指導・教育相談に関する研究・研修業務の係を新設し、教育相談への対応を一層充実強化しました。

　

二、研修事業について

　

研修事業は、県下の教職員を対象に第三次福島県長期総合教育計画の施策に基づく「教職員現職教育計画」の一環として、専門的職能を高め資質を向上させるために行われるものです。

当教育センターは、学校経営、教育研究、学習指導、教育工学、情報処理教育、生徒指導、教育相談等に関する専門研修を実施しています。

各講座の内容は、基本研修を基盤として、専門的知識・技能を深化発展させることができるように配慮されています。

また、各講座の形態は、研修内容に応じて、講義、研究協議、演習、実習、実験、制作など、研修者の実践に役立つものとなるよう工夫されています。

講師や助言者も、県の内外にわたって幅広く人選し、講座内容の充実を図っています。

(一)研修計画

○学校種別研修講座数と講座開設回数

●学校種別

●講座数

●開設回数

小中高共通　八講座　一八回

小　学　校　一五講座　三〇回

中学校二八講座　二六回

高等学校二四講座　二六回

合計　六三講座　一〇〇回

○学校種別研修人員

●学校種別

●定員

●延人員

小学校六六三人　七七九人

中学校五四七人　七三一人

高等学校四八一人　五七四人

盲聾・養護　二〇人　二七人

合計一七一一人二一二人

○研修講座開催期間と開催日数

講座開始日　昭和六十一年六月二日

講座終了日　昭和六十二年二月七日

講座開催日数　一〇七日

(二)研修内容

詳細は、「昭和六十一年度福島県教育センター研修事業計画」を参照していただきたいが、本年度研修内容の主な特色は次のとおりです。

生徒指導の充実に資するため、学校教育の今日的課題の一つであるカウンセリングについて、「教育相談講座−子どもの理解と対応1」の講義・演習