教育福島0110号(1986年(S61)04月)-000page
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教育福島
'86 4・5月号 Vol.110
目次
−表紙絵〜ベン・シャーン「少年の日の思い出を」−
特集
研究実践 [PDF]学習形態の設定・いわき市立平第三小学校教諭 吉田聡
教育センターから [PDF]昭和61年度研修・研究事業の概要
生涯教育 [PDF]インフォメーション 学習機会の拡充をめざして・高郷村教育委員会
名画散歩「少年の日の思い出を」
表紙絵作者 ベン・シャーン紹介
今年度の表紙は、ベン・シャーンの《リルケ「マルチの手記」より〉という版画集の中からご紹介します。
ベン・シャーン(一八九八〜一九六九)は現代のアメリカを代表する画家の一人です。ロシアに生まれた彼は、幼い頃両親と共にアメリカに移住し、少年時代から石版画工房で働きながら絵画を学びました。
ところで、二十世紀の美術は抽象絵画が大きな流れとなりましたが、その中にあってベン・シャーンは一貫して具象的な表現を追求しました。彼は人々の日常生活や、現代社会の生み出す様々な矛盾をテーマにした作品を多く描きました。また彼は、独特の細い線による画面構成や文字を使ったデザインなどに強い関心を持ち、ポスターや版画なども数多く手がけています。
版画集《リルケ「マルチの手記」より〉はベン・シヤーン晩年の作品です。ドイツの詩人ライナー・マリア・リルケの「マルチの手記」という小説に強く魅かれたシャーンは、この小説の一節を二四点のリトグラフ(石版画)によって表現しました。この中には細い線だけで構成した作品や甘美な色彩を用いた作品など、バラエティーに富んだ表現がみられ、ベン・シャーン芸術の集大成といった趣があります。
(紙・リトグラフ 57.3×45.3cm 1968年制作福島県立美術館)
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ベン・シャーン(1898〜1969)
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