教育福島0111号(1986年(S61)06月)-016page
特集〔1〕
2) 積極的な生徒指導をめざして
高等学校
はじめに
生徒指導は、一人一人の生徒の人格を尊重し、個性の伸長をはかりながら同時に社会的な資質や行動を高めようとするものである。
各高等学校においては、県教育委員会「学校教育指導の重点」にもとづいて生徒指導の徹底につとめているところであるが、県教育委員会では、より一層の生徒指導の改善充実をめざして次の地区と高等学校を指定し、研究推進を図ってきた。各学校での実践の参考にしていただければ幸いである。( )内は研究指定年度である。
県教育委員会指定
・福島市 (五十九・六十) 「福島市地区生徒指導推進事業」−生徒指導推進地域として、学校、家庭、地域社会が一体となり、在学青少年の健全育成や望ましい地域環境づくりに取り組む−
・坂下高等学校(五十九・六十) 「基本的生活習慣の確立をはかるための生活指導の探求」
−時間・服装・礼儀を中心として−
・相馬高等学校(五十九・六十) 「高校生活を充実させるためのホームルームの進め方」
・福島女子高等学校(六十・六十一)「個々の生徒に即した生徒指導のあり方」
−自己実現・自己開発を早期にはかるために−
文部省指定
・福島;業高等学校(六十・六十一)
「生徒指導を効果的なものとする協力体制(学校・家庭・地域)のあり方」
−基本的生活習慣を確立させ、自己理解と目的意識の深化をはかり、自主的行動のできる生徒を育成する協力体制とその方策−
地域ぐるみの生徒指導をめざして
福島市
福島市は福島県教育委員会の指定を受け、昭和五十九、六十年度の二か年間、地域ぐるみの生徒指導についての指定事業を推進し、大きな効果を挙げ無事終了した。
初年度は、いかに有機的な組織作りを行うか、に力点をおき「二年次は、いかに地区活動を展開するか」に力点をおいて推進した。 (初年度の活動概況は本誌−六十年六月号−に掲載)
一、本事業推進の基本方針とテーマ
福島市では、従前より青少年健全育成問題を重点施策の一つとして、行政と青少年問題協議会とが一体となって施策の具現化にあたってきたが、より効果的な実践活動への到達をめざして、昭和五十九年度に組織の再編成を行ない県教育委員会の指定受け入れを決定して、市独自の青少年健全育成推進会議と併行して推進することになった。
基本方針としては、「動く組織」と「地区活動の充実」を挙げ、「地域ぐるみの生徒指導の推進」をテーマとして設定した。
二、本事業の実施状況(六十年度)
(一) 生徒指導推進会議(三回開催)
1) 第一回生徒指導推進会議
ア、五月二十八日
イ、福島市児童文化センター
ウ、テーマ「青少年健全育成のための地域活動の推進について」
エ、内容
・全体会で三地区の代表から地区活動の状況報告
・分科会で健全育成、非行防止、環境浄化の部にわかれ研究協議
・全体会で分科会の報告
・指導助言
2) 第二回生徒指導推進会議
ア、テーマ「健全育成のための地域活動を先進地区に学ぶ」
イ、内容
・先進地区の活動状況説明を全体会で聞く。
・質疑応答
・三部門ごとの協議
・指導助言
3) 第二回生徒指導推進会議
ア、十一月二十九日
イ、福島市民会館
ウ、テーマ「青少年の健全育成のために組織的活動をどう推進すべきか」
エ、内容
・映画鑑賞「胸をはれ!青春」
・講義「高校生の問題行動」
・パネルディスカッション「青少年の健全育成のために組織的活動をどう推進すべきか」
・まとめの指導
(二) 生徒指導者研修会
ア、十一月七日
イ、福島県自治会館
ウ、内容