教育福島0111号(1986年(S61)06月)-019page
「なるほどそうだったのか」と、学校で受けたいろいろな指導の意味がわかり、その時点から「する人間」に変わることを信じて全校挙げて粘り強く取り組んでいる。
高校生活を充実させるためのホームルームの進め方
県立相馬高等学校
一、本校の特色
本校は一学年が普通科四学級、理数科一学級の中規模校である。近年、社会の変化および地域の開発、また高校進学率の上昇とあいまって、本校にも従来には見られなかった変化が生じている。入学段階ですでに生徒の意識や資質、学力などは実に多種多様である。本校はこのような現状をふまえて、教育課程の編成に検討を加え、選択制や習熟度別学習の導入、生徒指導の徹底など教育活動の充実、発展に努めてきた。
二、研究主題の設定
目的意識の明確でない生徒や日常の生活態度が安易な生徒が漸増している現状に対し、どのようにすれば生徒に自主性を育て、積極的、意欲的に学習やその他の活動に取り組ませることができ、多くの生徒に充実した学校生活を送らせることができるか、を追究することにした。そこで高校生活の基盤であるホームルームに焦点をあて、研究主題を「高校生活を充実させるためのホームルームの進め方」と設定した。
三、基本方針
(一)職員、生徒が全校をあげて研究実践に取り組む。
(二)あらゆる教育活動との関連を図り、本校の実情や特質を考慮し、各部・各学年・各教科等との連携を密にしながら、全職員の共通理解のもとに研究をすすめる。
(三)生徒の意識や実態を正確に把握するために全校生を対象に調査を実施し、調査結果の分析を基に対策を検討する。
四、研究内容
研究主題を追究するために三つの研究大項目を設定し、相互に連携し合いながら、精選した二十の実践項目を実践することにした。実践の推進にあたり各研究班の代表から成る研究推進委員会を設置した。
(一) 研究大項目
・第一研究班
「ショートホームルーム・ロングホームルームの進め方」
表1 研究主題の解決策と達成度