教育福島0111号(1986年(S61)06月)-035page
うことによって教育効果が期待できる素材を選び、それを教育内容として愚図的に構成した。この地域の素材を教材化した学習を展開することにより、児童の学習に対する興味、関心を高め、直接経験や体験的な活動が意図的になされ、すすんで学習する態度が育成されると考えられる。
(2) 理科における地域素材の教材化と手順
理科における地域素材の教材化にあたっては、本校の教育目標、理科の目標が達成され、・かつ、児童の身近にあり、積極的に自然の事実、現象にはたらきかけることが可能な素材を選び教材化を図ることにした。また、次の手順のもとに地域素材の教材化をすすめた。
1) 理科学習指導要領の目標、内容を分析し、指導目標、内容を明確に把握する。
2) 地域の素材選択の視点を設定して、理科の指導内容に関する素材を調査する。
3) 地域、学校、児童の実態をふまえて素材を選択し、教材化の構想を立てる。
4) 選択された素材を単元のねらいに応じて、再構成し指導過程に位置づける。
5) 学年における理科指導の構想に基づいて単元の目標、内容、方法学習活動、時数、留意点を明らかにして指導計画を作成する。
6) 指導計画をもとに、授業研究を実施し、評価を行い改善のための資料を収集する。
(3) 地域の素材選択の視点と地域の素材の一覧表(資料3・4)
(三) 指導計画について
一時間の授業を大切にするためには単元全体の指導をどうするか十分に構想し、児童の学習活動が連続的に展開していくような指導計画を作成することが大切であるという考えに立って指導計画を作成した。特に地域素材の教材化の欄を設け、地域素材をどう利用したらよいか明らかにし、地域の素材がより有効に活用できるようにした。
(四) 理科学習の基本的な指導過程
理科の指導過程は、事物・現象の特性や子どもの発達段階などを考慮して、問題解決の学習を重視し、観察、実験(操作活動)を中心にすえた学習を進めていくことを基本に考え、指導過程を次のようにおさえた。 (資料5)
資料3 地域の素材選択の視点
資料4 地域の素材の一覧表(例)