教育福島0111号(1986年(S61)06月)-044page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

 

養護教育センター通信

心身障害児の教育相談スタート

障害をのりこえ社会参加をめざそう

 

福島県養護教育センターは、昭和五十九年から工事を進めてきましたが、本年三月に完成し、四月から開所、事業の運営を始めています。

当センターは、養護教育のより一層の充実を図るために、心身に障害のある子どもたちが、それぞれの障害の実態に即した教育が受けられるよう教育相談を実施し、また、養護教育を担当する教員の研究や研修、養護教育についての社会啓発などを行なう専門の機関です。また、教育相談をすすめる中で医療や福祉の面での相談に応じられるよう、同所には福島県心身障害児総合療育センターが設けられています。

本誌では、この養護教育センターでの事業、研修、研究成果等を定期掲載し、関係各位の御理解を得ていきたいと考えておりますので、御利用いただきたいと思います。

 

は じ め に

 

今年から隔月の予定で、「養護教育センター通信」をお届け致します。テーマは毎回変わりますが、日常の教育実践に少しでも役立つような問題を取り上げていきたいと思います。

今回は、当養護教育センターが、四月一日の開所以来、実施している教育相談についてその概要をお知らせします。

福島県養護教育センターでは、主として次のような事業を実施しています。

○心育障害児の教育相談

○養護教育関係教職員の研修

○養護教育に関する調査研究

○養護教育に関する図書及び資料の収集及び提供

○養護教育に関する広報並びに啓発

こういった各種の事業の中でも心身障害児を対象とした教育相談事業は、当養護教育センターの中心的な事業で、全所員がそれぞれ分担して相談に当っています。その概要は、以下次のとおりです。

 

一、目 的

 

養護教育センターの主な事業のひとつである教育相談は、心身に障害をもつ就学前幼児、学齢児童・生徒を対象にして、医療機関である福島県郡山療育園と密接な連携のもと、障害の種類や程度に応じた適切な教育措置がとられるよう、教育学、医学、心理学等の面から教育相談を行なっています。

 

二、方 針

 

教育相談の実施に当たっては、

○相談活動を通して、悩みや不安の解消を図り、子どもとその関係者の精神安定のための援助を行う。

○相談活動に当たっては、必要に応じて専門機関(医療・福祉等の機関)との連携を密接にし、教育相談の内容の充実を図る。

○適切な就学指導の推進のため、側面的援助を行う。

ことをその方針としています。

 

三、教育相談の対象及び内容

 

心身に障害が認められるか、又はその疑いのある幼児、児童・生徒を対象とし、障害種別は、視覚障害、聴覚障害、精神薄弱、肢体不自由、病弱・身体虚弱、言語障害、情緒障害等です。

教育相談の内容は次の通りです。

○ 保護者、学校・幼稚園・保育所や市

町村教育委員会などからの申し出による相談、家庭での養育や学習指導・訓練、進路等について相談及び継続指導。

○ 就学に関する相談、情報・資料の提供。

 

四、教育相談の形態

 

1、来所相談

電話又は、はがきでの申し込みにより、相談日を予約し、毎週水曜日を除く月・火・木・金・土曜日に実施する。

時間帯は、午前十時三十分から十二時まで、午後一時から午後二時三十分まで、午後二時三十分から午後四時まで。土曜日は午前のみ。

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。