教育福島0111号(1986年(S61)06月)-045page

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なお、内容によっては、電話での相談だけにとどめる場合もあります。

2、要請相談

市町村教育委員会、学校等の要請により、当該機関の設定する場所に出向いて実施します。

3、巡回就学相談

巡回就学相談実施計画に基づき、地域の状況を勘案して、日時、場所を設定し、教育事務所、市町村教育委員会、学校等の協力を得て実施します。今年度も県内十会場で実施する予定です。

各会場ごとに四名の相談員(内医師一名、教員三名)と養護教育センター指導主事一名が相談を担当します。

4、地域相談室での相談

本県の広い地理的条件を考慮して、県北(県立聾学校福島分校)・会津(県立聾学校会津分校)・浜通り(県立聾学校平分校)に地域相談室を設置し、各相談室ごとにそれぞれ相談員を委嘱し、常時、電話・来室による相談を行ないます。

 

五、教育相談の実際

 

四月一日開所以来、五月末日までの二か月間で、来所相談として受付けた件数は三十七件で、その内訳は次の通りです。

1、年齢別件数

二歳児(六)、三歳児(四)、四歳児(二)、五歳児(三)、六歳児(一)、小一(一)、小二(三)、小三(二)、小四(三)、中一(一一、中三(四)、男女別では、男 (二十一)、女(十一、また、電話での問い合わせのみ(六)となっています。

2、障害別件数

聴覚・言語障害(十)、精神薄弱(十)、情緒障害(四)、肢体不自由(四一、病弱・身体虚弱(二)、重復(一)、電話での問い合わせのみ(六)となっています。

相談は次のような手順ですすめます。

1) 電話で受付ける。

2) 必要書類を相談者に送付するとともに、記入のうえ返送してもらう。

3) 受理会議で協議一対象児の実態の明確化、相談方針の設定、相談担当者の決定)する。

4) 相談予約日に来所相談を実施する。

 

六、開所以後の相談実施状況

 

五月末日までの実施件数は三十二件である。その内訳は、聴覚・言語障害二十件、精神薄弱四件、情緒障害二件、肢体不自由四件である。

六月の予約相談は七件で、その内訳は、言語障害一件、精神薄弱四件、病弱・身体虚弱一件、重複一件である。

初回、来所した保護者は、相談担当者と教育相談室で面談する。主訴の再確認、事前に提出された書類の再点検と未記入部分の聴取等を通し、相談対象児の周辺状況を明らかにするとともに、教育相談の視点を浮き彫りにしていきます。

一方、対象児は、保護者と相談担当者との面談中、総合観察室・養護訓練室等で、介添えの所員と楽しく過ごしています。

トランポリンやエアーマット、すべり台や木馬、四輪車や三輪オートバイといった遊具で笑みを浮かべ、笑い声をあげて生き生きとした表情で動きまわっています。

また、大型ホワイトボード(落書きボード)や大型百玉計数器、各種の型はめや積木、ブロック、人形やぬいぐるみ、パトカー・トラック等の自動車のおもちゃ、ピアノ・オルガン・キーボード・ハーモニカ・カスタネット・すず・大太鼓・ボンゴ・コンゴ等のおもちゃ類や楽器類に夢中になって取り組んでいます。小さな心をしきりに動かし、真剣なまなざしで介添えの所員といっしょに楽しく遊んでいたり、相談終了時刻がきても遊びをやめようとしないなど、面談を終えた保護者も、その様子を見て退所を惜しむほどです。

教育相談の実際として、来所相談の一端を紹介しましたが、本欄では、継続相談や巡回就学相談1・地域相談室での相談等についても報告する予定です。

 

教育相談での「面接」

教育相談での「面接」

おもちゃの扱い方から発達状態を観察する

おもちゃの扱い方から発達状態を観察する

 

 

 

 

 

 


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