教育福島0112号(1986年(S61)07月)-034page
究
(四) 保護者等の理解と協力を得る。
ア、保護者や地域の人々の意見の聴取
イ、望ましい国際理解のあり方の探求
六、研究計画(表2)
なお、研究発表日は、十月三十一日掛で、二年間の研究成果を公開する。
−国際交流をとおして 広く豊かな心の育成を−
県立須賀川女子高等学校
一、本校の現状と研究主題
(一) 本校の現状
本校は、一学年六学級の中規模普通高校である。生徒の気質は、積極生という点ではややもの足りない面もあるが、概して温和であって、素直に指導に従い、まじめに学習に取り組んでいる。生徒の約六十パーセントが進学、四十パーセントが就職という進路傾向はここ数年変わっていない。
学校創立二十四年目を迎える歴史の新しい学校であるが、昭和四十四年から、地元須賀川ロータリークラブと提携して、オーストラリアの高校と定期的に留学生交換を実施している。現在オーストラリアから留学生一名を受け入れ、本校からオーストラリアに一名、アメリカに二名の留学生を派遣している。
(二) 研究主題
「国際理解教育の研究ならびに文化交流の推進」
−国際性を身につけた心豊かな人間の育成を目指して−
〔設定の理由〕
学習指導要領の中に「進んで平和的な国際社会に貢献できる日本人を育成するため、その基盤としての道徳性を養う」ことが教育目標に掲げられており、これを受けて、本校の教育目標にも「民主社会の発展に役立つ人間の育成」をあげている。国際交流が年々活発化してゆく現代にあって、高等学校教育の中に、国際理解を適切に位置づけることはきわめて重要なことと思われる。以上のことを踏まえて、県教育委員会より研究指定を受けたことを契機とし、国際化時代にふさわしい高等学校教育のありかたを模索するために、前記のような研究主題を設定した。
二、研究組織(表1)
三、研究内容および方法
(一) 研究内容
研究を進めるにあたっては、教科では主として社会科・芸術科・英語科・家庭科など、特別活動等ではホームルーム・生徒会活動・部活動のあり方を検討し、次のような内容で研究主題の実現を図ることにした。
1) 国際理解教育について研究を推進する。
2) 外国に姉妹校を設定し、文通を行うとともに、絵画等の作品の交換を実施する。
3) 姉妹校のある国の駐日大使館員を招き、その国についての講演会を実施する。
4) 在日外国人学校の生徒を招き、交歓会を実施する。
(二) 研究方法
本校は、昭和四十四年から須賀川ロータリークラブとの提携により、定期的にオーストラリアの高校と留学生交換を実施してきた。この実績を生かしオーストラリアとの交流を軸とした研究を展開する。
1) 研究が能率的、効果的に行われるように、校内に国際交流推進委員会を設け、有機的に機能させる。
2) 授業やロングホームルームなどで国際理解を深めるように工夫する。
3) 日本語講座を持つオーストラリアの高等学校の中から姉妹校を選定して、交流を図る。
4) 駐日オーストラリア大使館員の派遣を要請して、講演会を実施する。
5) 主として、オーストラリアより日本に留学している高校生を招き、生徒会活動を通して交歓の機会を設ける。
6) 英語指導主事助手等を招き、国際理解のための指導助言や講演などを実施する。
7) 校内に国際理解コーナーを設け、資料を展示して興味や関心を高める、
8) 教職員を対象とする校内研修会を開き、国際理解や国際交流に対する認識を深める。
9) 須賀川ロータリークラブおよび駐日オーストラリア大使館との連携を密にしながら研究を推進する。
四、研究計画(表2)
表1 研究組織
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