教育福島0112号(1986年(S61)07月)-045page

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科における「関心・態度」についての評価のあり方を、理論・実践の両面から追求して、評価基準・方法・計画・活用などについて発表しました。

 

第四分科会 学習指導2)

 

発表項目

 

〇小集団指導 ○教材開発

〇達成目標と評価 〇理科の創造性

○教育評価 〇理科の素材

○陶芸への一貫性 〇IEA概要

〇教材利用観

 

個別化教育には、教材の開発が重要であることや、指導と評価の一体化をめざした達成度評価などが発表され、国際教育到達度評価学会(IEA)第二回国際理科教育調査国内結果概要について研究協議がなされました。

当教育センターからは、身近な素材を活用した中学校理科の学習指導を提案し、パソコンのシュミレーション機能を用いた化学変化やフィルムケースを用いた気体発生装置などの教材開発例を提言しました。

 

第五分科会 生徒指導等

 

発表項目

 

○授業時の問題点 〇思いやり

○公私立校の比較 〇高校生の意識

○同和、にんげん 〇進路指導

○生活意識の比較 ○学業指導

〇「いじめ」実態

 

「いじめ」を中心に、今日の緊急課題となっている生徒指導上の問題点が発表され、無気力、無関心、学業不振などマイナス面からとらえられがちな子どもたちを、本来持っている子どもたちの意欲を援助し受容して、よりよい姿に変えていくことが必要ではないかと話し合われました。

 

第六分科会 教育相談等

 

発表項目

 

○病的事例 〇自閉傾同

〇「いじめ」問題 〇問題行動対策

○登校拒否 〇反社会的行動

○高校中途退学 〇学校教育相談

 

登校拒否の兆候と早期発見の手がかりをさぐる調査結果から、兆候の有無による態度行動面での差異や、高校中退に至るまでの経過、要因、中退後の進路状況などが発表され、子どもを取り巻く環境条件のめまぐるしい変化の中で、現象的には複合状態のものが多いので、人間的な成長を図る指導援助が大切ではないかと話し合われました、

当教育センターからは、反社会的行動をもつ児童生徒への心理的な指導援助のあり方について、生物的、心理的、社会的、実存的な次元で素因と誘因をとらえた教育相談の進め方などが発表されました。

北は北海道から南は沖縄まで、全国の会員から集まった研究発表資料は膨大なものです。その一つ一つが綿密に検証された貴重な研究成果で、わが国の教育を深化発展させる基になるものでした。

一昨年から、所員一同が、この大会準備を進めてきました。そして、当日は全所員が参加して、日本のトップレベルの研修に加わり、全運営に当たりました。

分科会での研究発表は五十を超えましたが、特に今日的な課題に取り組んだ「生徒指導」に関わる共同研究報告は、マスコミにも大きく取り上げられました。全国紙や県内紙にも掲載され、今日の教育課題のために多くの示唆を与えたようであります。

会期中、新緑と好天に恵まれ、全教連大会の歴史に残る有意義な研究大会となり、会運営も好評を得て終了し、来年の広島大会につなぎました。

 

研究発表大会、分科会

研究発表大会、分科会

 

各紙に注目された共同研究報告

各紙に注目された共同研究報告

 

 

 


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