教育福島0113号(1986年(S61)08月)-011page
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学校運営に生かせるようにする。
イ 保護者との連携を密にし、学校と共通の立場で援助指導ができるようにするとともに、保護者の要望も生かされる開かれた学校運営をする。
ウ 学年会・職員会・研修会・各委員会・各領域の部会等で、教育目標達成度を定期的に評価し、全職員が努力することを絶えず確認し合えるようにする。
エ 児童(生徒)会の立てる週・月の努力目標は教育目標との関連で具体的にし、児童生徒が積極的に活動できるよう全職員で援助指導をする。
オ 学期末の総合的評価には、評価の対象や観点・基準・方法等を的確に定めて評価し、目標達成の改善策を具体的に立て、共通理解のもとに実施できるようにする。
2) 教育課程の改善充実
学校教育は、知・徳・体の調和のとれた心身ともに健全な国民の育成をめざして行われるものである。
それゆえ、教育課程の編成に当たっては、知識の伝達に偏ることなく人間としての調和的発達をめざし、思いやりの心や健康でたくましい体、創造的な知識や技能などが児童生徒に身につくよう配慮することが大切である。
そのためには、思考をはたらかせたり、感動を与えたり、体験的に学習させたりする場や機会を数多く設定する必要がある。
また、教える側に立っての教育課程から、学習する子どもの側に立っての教育課程への改善を志向し、ゆとりと充実をめざした教育課程の編成に努めることが必要である。
1、ゆとりと充実をめざした教育課程
ゆとりある充実した学校生活を送れるよう工夫するためには、地域や児童生徒の実態に即して、学校が創意工夫をこらし、特色のある教育課程を編成することである。
そのためには、次のことに留意することが必要である。
ア 学校の教育目標を具体化する。
イ 児童生徒の学校生活全体を見通したものにする。
教育課程の編成を領域、各教科等の窓口からのみ見るのではなく、児童生徒の学校生活全体から考えることが大切である。
児童生徒の学校生活を詳細に検討して学校独自の教育課程の編成に努めることが重要である。
ウ 指導内容の精選、重点化を図る。
教育課程の編成に当たっては、各教科、道徳、特別活動の内容の基礎的、基本的事項を明らかにするとともに、一人一人の児童生徒にしっかりと身につけさせる指導が行われるよう配慮することが大切である。
また、基礎的、基本的な内容を確実に身につけさせることは、発展的な学習の素地を養うものであり、そこから創造性も生れてくるので、それを身につけさせるための工夫が望まれる。
エ 教育活動に創意工夫をこらす。
児童生徒は、学習において、自ら進んで課題を追求し、わかる喜びを体験したとき、成就感をもち、主体的に学ぶ意欲を高めることになる。
また、学級集団の中で、何らかの役割を果たし、教師や級友から高く評価され、学校生活に適応して自己実現が図られたとき、生きがいをもち、主体的に学校生活が送れるようになる。したがって、児童生徒にとって何が価値ある体験なのかを十分吟味し学校の創意を生かした教育活動を展開することが大切である。
2、教育課程の実施
教育課程を効果的に実施していくために、次の点に留意することが必要である。
ア 好ましい人間関係を基盤として、生徒指導の充実を図る。
好ましい学級集団に育てていくために、愛情を基盤として、教師は児童生徒の中にとけ込み、一人一人の児童生徒をよく理解し、人間的なふれあいを密にして、生徒指導の充実を図っていくことが必要である。
イ 特別活動を重視し、組織化する。
特別活動は児童生徒の実態に即し、創意をこらす余地が他領域に比べて非常に大きい。したがって児童(生徒)活動、学校行事、学級指導の三つの教育活動の特質を十分生かすとともに、それぞれの意義を正しく理解し、総合的立場から相互関連を図り、教育課程の実施に学校の独自性を生かし、自主的、実践的態度の育成を図らなければならならない。
ウ 個を生かし、意欲的に取り組む授業を展開する。
児童生徒にとって学校生活の大部分は授業である。したがって、授業の充実を図らなければならないのは当然である。
授業を充実させるための第一の要件は、授業における個への対応である。一斉指導の授業であっても、児童生徒一人一人をよくとらえ、適切に対応して、個が確実に伸びていけるよう、学習の個別化を大切にしなければならない。
第二の要件は、児童生徒が生き生きとして、意欲的に取り組む授業づくりである。そのためには、教材の開発や学習過程の工夫、目当てのとらえさせ方、学習の仕方、学習のまとめと評価の仕方の指導、また、作業や操作的活動、観察・見学、グル
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