教育福島0114号(1986年(S61)09月)-035page

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教職員の飲酒運転の

絶無を願い

〜防止対策アンケートまとまる!〜

 

福島県教育委員会では、かねてより教職員の交通事故防止、とりわけ飲酒運転の絶滅をめざして全教職員に安全運転の推進を呼びかけてまいりました。

しかし残念なことに、ここ数年飲酒運転による事故が、毎年わずかながら発生し、あとをたたないのが実状です。

本年度も、いろいろな会議等の機会を通じ、厳重に注意するよう訴えてまいりましたが、すでに飲酒運転が二件発生しております。

飲酒運転は教職員全体からみれば、ごく一部によるものではありますが、児童・生徒の教育に携わり、順法精神や交通道徳を指導する立場にある教職員の飲酒運転は、県民の厳しい批判の対象となるばかりでなく、教職員の信頼を著しく失墜させる結果となっております。

飲酒運転の絶無を期するには、教職員一人一人の自覚高揚を図ることが基本ではありますが、教職員が一丸となって防止対策を講ずる必要があります。

毎月定例に開催される県教育委員会におきましても、飲酒運転の絶無を願い、毎回真剣な討論が行われ、その絶無を期して

○教職員の自覚の高揚

○安全運転の徹底順守

○運転者のモラルの向上等を図るよう、各学校において職員会議・運転者会等で真剣に議論するよう提案しております。

県教育委員会では、過般意識の高揚をはかるため、飲酒運転等の具体的事故例を提示し、その経済的負担や精神的打撃の大きさ、家族への影響等を紹介するとともに、全教職員を対象として次の項目についてアンケ−トを実施いたしました。

その集計結果は次のとおりとなっております。

 

教職員の飲酒運転防止対策

アンケート集計

 

め宴会等が予定されている場合、あなたは自家用車をどのようにしいますか。

 

一、あらかじめ宴会等が予定されている場合、あなたは自家用車をどのようにしいますか。

ア、車で出勤しない

三十四・五%

イ、車を学校においておく

十三・○%

ウ、代行運転を頼む

五・七%

エ、車を家へおいて出直す

三十四・七%

オ、校長(教頭等)に車のキーを預ける

○・七%

カ、その他

十一・四%

 

二、急に宴会等に参加することになった場合、あなたは自家用車をどのようにしていますか。

ア、車を学校においておく

三十六・○%

イ、代行運転を頼む

十・一%

ウ、車を家へおいて出直す

三十六・七%

エ、他の者にキーを預ける

一・五%

オ、その他

十五・七%

 

三、個人差はありますが体重六十sの者が酒三合を飲んだ場合、体内にアルコールがなくなるまで何時間位を要すると思いますか。

ア、三時間

○・九%

イ、五時間

六・二%

ウ、十時間

六十三・六%

エ、十五時間

二十九・三%

 

四、飲酒運転で事故を起こし退職した先生がおりますが、このことについてどう思いますか。

ア、当然である

三十三・二%

イ、やむをえない

五十七・七%

ウ、それまですることはない

六・○%

エ、その他

三・一%

 

五、飲酒運転がなくならないのは、なぜだと思いますか。

ア、本人の自覚がたりない

七十七・六%

イ、処分基準が軽すぎる

三・○%

ウ、酒を飲むと自制心が極度に無くなる人がいる

十六・八%

エ、その他

二.六%

今回、アンケートを実施してみて、宴会等が行われる場合には大部分の先生方は自家用車を適切に処置していること、しかし飲酒運転があとをたたないことについては極めて重大なこととして受けとめ、各個人個人の自覚を促すことが肝要であるとの意識を強めていること、そのためには機会あるごとに、くりかえしくりかえし飲酒運転の絶無を呼びかけなければならないこと、などを指摘する声を強く感じました。

 

また、飲酒運転で事故を起こした場合、退職することについて、「当然である」「やむをえない」としているものを合わせて九十パーセント強となっており、飲酒運転については厳しい考えで臨んでいることをうかがい知ることができました。

悉皆調査でしたので調査項目も常識的なものとなっておりますが、全教職員の意識高揚をはかる目的は達成できたものと思います。

さらに同僚間でも声をかけ合いながら「飲んだら乗るな」「乗るなら飲むな」を合い言葉に、教職員のなかから飲酒運転を今後出さないよう一層の努力を重ねていただきたいと思います。

 

 

 


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