教育福島0115号(1986年(S61)10月)-032page
ルが当たれば失明の恐れもあります。ですから、ワンバウンドかゴロであげるか、直接手渡してください。ひじが目に当たるのも危険です。
◇物を渡す時、受け取り易いようにして渡します。ナイフは刃の方を自分側にします。
◇以上述べたことはちょっと考えるとなるほどその通りだなあと思うでしょう。こうした心配りや気の使いかたは、いろんな人との付き合いに必要なことです。
ほどよい気の配り、これが一番大切です。盲学校の生徒とこの機会によい友だちになってください。少年自然の家でお会いするのを楽しみにしています。
◎第一回事前交流(九月六日)
吾妻中学校生徒代表三十二名が盲学校を訪問し学校見学後、生徒会主催のレセプションに参加して、ジャデス大会を行う。音楽に合わせて踊り、リラックスしたムードの中で親睦を深めた。
◎第二回事前交流一九月十八日)
盲学校生徒十七名全員が吾妻中学校を訪問し、交流に参加する両校の生徒、教職員全員に対面式を行った。
その後、班ごとに自己紹介、ゲームを行い親睦を深めた。
この二回の事前交流で、両校生徒の緊張がとれ合同野外活動での交流に楽しい期待がもてるようになった。
◎合同野外活動(九月二十七日〜二十八日)郡山少年自然の家
※ 内容については後述する。◎事後交流
今回の交流を一過性のものとしないために、吾妻中の文化祭の弁論の部に本校からも代表を参加させた。
また、合同野外活動後、手紙による交流、作品の交換など自主的な交流を推進するように努めた。
表1 合同野外活動日程表
四 合同野外活動の実際
今回の交流の中心活動は、九月二十七日〜二十八日の二日間、郡山少年自然の家で実施した。
(一) 参加者数
●本校=中学部全員十七名 引率教員九名 地域協力者三名
●吾妻中学校=二年生 百四十六名引率教員八名 地域協力者三名
(二) 日程
(三) 活動の内容
◎出発式
吾妻中学校で合流し、盲学校と吾妻中の生徒と班.ことに乗車し郡山少年自然の家へ行った。事前交流によって班ごとに対面しているので仲間同志としてお互いにうちとけた雰囲気がみられた。
◎野外活動
フィールドワークとウォークラリーを実施した。変化に富んだ山野を指示に従って踏破する活動であり、視覚障害者については、難コースであったが班ごとに活動したので、盲生も全員完走し貴重な体験であった。危険な場所では、全盲生に手を差し伸べる者、ロープをはる者など、各班共に安全には十分配慮している姿が随所に見られた。また、急ぐあまりに背を押す者などほほえましい光景がみられた。
◎キャンプファイヤー
ファイヤーを囲んでの催しは、各班のアイディアに豊んだ出しものがくりひろげられ、やみと炎の幻想的な世界の中で、盲学校生も吾妻中生も歌に花火に心ゆくまで友情を深め合った。
フィールドワーク(いかだ渡し)