教育福島0115号(1986年(S61)10月)-048page

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美術館だより−−

 

展覧会案内

 

「関根正二とその時代−大正洋画の青春−」展

 

一八九九(明治三十二)年、福島県西白河郡大沼村大字大(だい)字搦目(からめ)〔現在の白河市搦目〕に、半農の木端葺職人の次男(九人兄弟の第四子)として生まれた関根正二は、十六才で二科展に初入選して以来、その僅か四年にも満たない活躍期間に、個性豊かな絵画世界を創造し、十九才で二科展の新人賞「樗牛賞」を受賞するなど、将来を期待されながら翌一九一九(大正八)年六月十六日に二十才二か月の彗星のように短い生涯を東京で閉じました。「天折の天才画家」とも、またその幻想的な傾向から「幻視の画家」とも呼ばれる関根の作品は、二科展で樗牛賞を受賞した「信仰の悲しみ」(大正七年)「姉弟」(同)をはじめ、「神の祈り」(大正七年頃)「三星」(大正八年一など、いずれも彼の心の奥深くから呼び起こされた「青春の詩と真実」が描かれ、「関根のバーミリオン」と言われる鮮烈な「朱」とともに、私たちに強く迫ってきます。今回の展覧会では、これらの代表作のほか、新出作品を含む油彩、水彩、素描など、今日存在を知られる関根作品を網羅する百余点の展示となります。また、関根と同時代に活躍し、彼と深く係わった画家など十八人の六十六点を併せて展示し、関根正二とその時代を見ようとするものです。ご期待ください。

会期…六十一年十月十日(金)〜十一月九日(日)

(休館日…十月十三、二十、二十七日、十一月四日)

午前九時三十分〜午後五時

会場…福島県立美術館

 

観覧料…一般・大学………八○○円(六五〇円)

高校生………六〇〇円(四五〇円)

小・中学生………四〇〇円(三〇〇円)

※( )内は二十名以上の団体料金です。

 

信仰の悲しみ(大正七年)大原美術館蔵

信仰の悲しみ(大正七年)大原美術館蔵

 

講演会

 

関根正二

−その作品をめぐって−

 

講師…陰里鉄郎氏(三重県立美術館長)

日時…十月二十六日(日)午後一時半

会場…美術館講堂(入場無料一

 

事業案内

 

▼親と子の美術教室

 

申込は美術館へ

「年賀状版画を作る」

受講生募集中(申込〆切十一月七日)

日時:十一月十六日(日)

午前十時三十分〜午後三時三十分

講師:佐久間敬氏(福島大学助教授)

対象:小学生とその保護者

(定員十二組程度申込多数の場合は抽選)

その他:材料費実費として千円以内負担となります。

なお、関連事業として「美術館への年賀状展」を開催します。たくさんの方からの作品をお待ちしています。信仰の悲しみ(大正七年)大原美術館蔵

▼美術館への年賀状展

 

会場=県立美術館

 

展示期間=昭和六十二年一月十日〜一月三十一日(観覧無料)

作品内容=県内の小・中学生がハガキを利用して、年賀状のために本人が制作したもの一点とする。表現技法は自由とする。

 

受付期間=昭和六十二年一月一日〜五日まで郵送されたもの。

送付要領=ハガキの発信人の欄に住所・氏名・学年を記入すること。

顕賞=賞の授与等の顕賞は行わない

送り先・問い合せ先1

〒960 福島市森合字西養山一番地美術館への年賀状係

電話 〇二四五(一二)五五一一

 

 

 


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