教育福島0116号(1986年(S61)11月)-029page
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(4)「英国・国立ウェールズ美術館展」
八月三十日〜九月二十八日
十九世紀フランス絵画のドーミエ、ミレー、モネ、セザンヌ、ゴッホ、ルノワールほか英国風景画のターナーら巨匠の名作九十点を犀川した。
(5)「関根正二とその時代展」
十月十日〜十一月九日
福島県白河市に生れ、短い生涯を通じて大正期洋画界に特異な足跡を残した関根正二の画業を紹介し、併せて関根と深くかかわった画家たちの作品を展示した。
(6)「川上澄生版画展」
十一月十五日〜十二月十四日
大正から昭和にかけて活躍した版画家・川上澄生は、異国情緒豊かな画題や表現を得意とした。その生涯にわたる業績を約二百点の作品で回顧する。
(7)「福島の美術家たち」
二月十四日〜三月二十二日
福島県にゆかりがあり、近年日本画、洋画、彫刻、工芸、書の分野で活躍を続けている作家の活動を約百二十点の作品により紹介する。
2、常 設 展
美術館の収蔵美術品等を系統的に展示し、三か月に一度の展示替えを行うなど、作品の保全とともに観覧に寄与している。また、拡大常設展では、テーマに沿って収蔵品を追加紹介してゆく。
拡大常設展
前期 十二月二十日〜一月十一日
後期 一月十五日〜二月一日
3、収集
近代美術の流れを展望するにふさわしい作品の充実に努力しておりへ本年度は、速水御舟、安井曾太郎、国吉康雄等の作品を収集している。
4、教育普及
(1) 講演会
○「大原美術館・その歴史とコレクシヨン」
藤田慎一郎(大原美術館長)
四月二十日
○「美術の楽しみ」
本間正義一埼玉県立近代美術館長一
五月五日
○「浮世絵の魅力」
小林 忠(学習院大学教授)
六月十五日
○「いわさきちひろの世界」
飯沢匡(いわさきちひろ美術館長
・劇作家)
七月二十七日
○「ターナーと印象派の画家たち」
千足伸行(成城大学教授)
八月三十一日
○「絵画の修復」
黒江光彦一美術史家・絵画修復家一
九月十五日
○「関根正二〜その作品をめぐって」陰里鉄郎(三重県立美術館長)
十月二十六日
○「川上澄生の世界」
竹山博彦(栃木県立美術館・主任学
芸員)
十一月二十三日(予定)
(2)美術講座
○実技教室
「油絵の制作−静物」「多色刷木版画」「彫塑−頭像をつくる」「油絵の制作−人物」「草木染めの技法」「ヘラ彫金の技法」「七宝焼教室」など
○親と子の美術教室
「紙で遊ぶ」「動物に乗って」「風と遊ぶ」「木を使った楽しい工作」「年賀状版画を作る」
○公開制作
「細密画の技法」
六月二十一日〜二十二日
「シルクスクリーンの技法」
十月十八日〜十九日
○美術鑑賞講座
様々な時代や国内外の美術について、各種の観点から解説し、楽しみながら美術への関心を深めてもらう。
講師には美術館学芸員があたり、毎月第二、第四の土曜日午後一時三十分から開講している。ただし、十月から十二月は第一、第三土曜日。
○映画会
美術に直接または間接的に関連する映画を上映し、親しみやすい美術館づくりの一助としている。
(月一回程度)
5、調査・研究・出版
美術館では、美術の情報センターおよび研究機関としての機能の充実をはかっている。福島県立美術館ニュース、年報、紀要等の発刊により情報の提供、研究成果の報告を行う。
十三、福島県立博物館
昭和六十一年十月十八日に開館した県立博物館は、常設展・部門展・収蔵資料展・企画展のほかに、講演会・講座などを開催している。以下は本年度事業の概要である。
1、常設展
本県の歴史の流れを時系列に沿って原始・古代・中世・近世・近現代と展示する歴史展示と、歴史の舞台となった自然と人間のかかわりあいをテーマとする展示によって構成されている。
2、部門展
自然・考古・歴史美術・民俗の各々独立した展示により構成されている。テーマ性の高い専門的展示を行ない、常設展示を補い理解を深めることを目ざしている。
3、企画展
(1)「武家の文化」
十月十八日〜十一月十六日
近世の県内諸藩にかかわる武具や絵画・生活用具などを通して、華やかでまた厳しい武家の生活を理解させる。
(2)「福島のまつり」