教育福島0118号(1987年(S62)01月)-038page
教育センターから
教育相談を省みて
−教育相談案内と相談実施状況−
一、はじめに
教育相談部は、「教育相談に関すること」と「生徒指導及び教育相談に関する調査、研究及び研修に関すること」を部の業務としています。
二、教育相談事業のあらまし
(一) ねらい
幼児・児童・生徒の教育上の諸問題について、学校または親からの相談に応じ、望ましいあり方について解決のための援助をしています。
(二) 業務の概要
図1は当教育相談部の業務で、相談事業は特に二重枠で囲んであります。
(三) 相談の内容
相談では、主に次の内容を扱います。
なお、相談内容については、秘密の保持に万全を期しています。
○ 知能・学業
発達遅滞、学業不振、学習不適応等
○ 性格・行動
自閉症的、かん黙、不登校、集団不適応、盗み、家出、性的問題等
○ 身体・神経
神経症的、心身症的等
○ 進路・適性
進路、職業適性等
○ 教育一般
心理検査、しつけ等
(四) 相談の方法
相談の方法は形式上、来所相談、電話相談、移動相談の三種類に大別されます。
具体的な対応としては、子どもへのカウンセリングをはじめ、各種の心理療法等を行い、保護者へは養育態度のあり方や親子関係の改善等に関するカウンセリング、家族療法などを行っています。
また、当該の幼児の保育所や幼稚園あるいは児童生徒の所属する学校との連携や協力に努めるほか、福島県立医科大学神経精神科、精神衛生センター、児童相談所など関係機関と連携を保ち指導援助の徹底を図っています。
1)来所相談
保護者や子どもへのカウンセリングや様々な心理療法のほか、相談者の問題や状態に応じて心理検査を実施し、心理判定員による心理判定を行ったり、専門医による診断・治療を行うなどして、問題や悩みの解決を図っています、
ア、療法、検査、診断等
・ 心理療法
カウンセリング、行動療法、自律訓練法、遊戯療法、箱庭療法、家族療法、ロール・プレイング等
・心理検査・判定
知能・性格
・検査、心理判定員の心理判定等
・医学診断・治療
神経精神科医による診断・治療等
イ、相談申し込み方法原則として電話等による予約制
・ 申し込み先
福島県教育センター教育相談部
・ 電話〇二四五−五三−三一四一
図1 教育相談業務の概要
図2 来所案内の流れ
箱庭療法(所員の製作例)