教育福島0118号(1987年(S62)01月)-039page
・ 受け付け及び相談曜日・時間
月〜土曜日(祝日を除く)
九〜十七時(土曜日は正午まで)
ウ、来所相談の流れ
来所相談の主な流れは、図2のとおりで、通常一ケースを教育相談部員二名で担当し、残りの部員がバックアップする態勢をとっています。なお、幼児の教育相談については、「幼児教育相談の日」を水曜日(午後)に特設して、主に遊戯療法や運動療法等を行い、並行して保護者にカウンセリング等を実施しています。
2)電話相談
家庭の事情や時間の制約等で来所できない場合は、電話相談に応じています。電話番号、相談曜日・時間等は、来所相談の場合と同様ですので、気軽に利用していただけます。
図3 電話相談の流れ
電話相談風景
3)移動相談
例年、遠隔その他の事情で来所困難な地域へは、各学校から教育事務所を通して相談申し込みを受け、教育相談部員が出向いて面接相談をしています。
今年度は、いわき市内郷公民館(七月七〜九日)、会津若松市公民館(九月八〜十日)、白河市中央公民館(九月十六〜十八日)、原町市勤労青少年ホーム(十月二十二〜二十四日)の四会場で実施しました。
三、教育相談の実施状況
昭和六十年度の状況は表(1)〜(4)のとおりです。前年度に比べ、延べ人数で二百人、電話相談で約八十件増加しています。
なお、表(1)の教員とは、子どもへの対応の問題や悩みなどの相談者です。
表に示してはいませんが、主訴別では不登校が多く、小学生の総相談件数の約三十二パーセント、中学生や高校生はいずれも約五十七パーセントになっています。
不登校の誘因は、対人関係の不適切、いじめ、学業不振などです。しかも欠席日数が増加してからの相談が多く、学習の遅れや進級・卒業、進学・就職等が絡み、改善に困難をきたす場合が多く、もっと早期の対処が肝要です。
幼児相談では、自閉症的問題、発達遅滞、かん黙、集団不適応等が多く、地区別では、地理的関係などの影響で県北が多く、南会津が少ない。
また、月別では各学期の中ごろに相談のピークが表れているので、それに先立つ予防措置が不可欠です。
相談件数は、年々増加が続き、相談の長期化や内容の重度化傾向がみられます。しかし、多くの場合、対応の早いほど改善が著しい点を踏まえ、家庭・学校・関係機関等が連携して組織的に取り組むことが何よりも望まれます。
表 教育相談人数(昭和60年度) 注・年間相談日数225日
・延べ件数 338件
・相談実人数 782人
(1)対象別人数(延)
(2)相談種別人数(延)
(3)地区別人数(延)
(4)月別相談人数(延)
四、おわりに
教育相談は、単に教育相談だけを行って効果が出てくるものではありません。生徒指導・教育相談に関する調査・研究等と密接に関連し合い、相互に補い合ってこそ双方の成果があがるものです。