教育福島0118号(1987年(S62)01月)-042page
生涯教育インフォメ−ション
ふるさと文化ふれあい教室
はじめに
今日の子どもたちは、成長するにつれ、郷土に対する愛着や意識が低くなる傾向がみられます。
このような意識をもつ子どもたちに、自分が生まれ育った土地の自然や文化とのふれあい、また、郷土の歴史や伝統文化、生活文化を守り育ててきた人々と接する機会を豊かにすることが、郷土に対する愛着意識を育くみ、人間形成のうえからも極めて大切なことであります。
このことから、県教育委員会では、これまでも、仲間との遊び体験を主とする「ガキ大将教室」 (昭和五十二年度から四年間)また、地域での社会参加体験を主とする「ふるさとづくり少年教室」(昭和五十六年度から五年間)を実施してきました。
更に、これらの事業の成果を踏まえて、今年度より、地域の高齢者の指導の下に、ふるさとの自然や文化、人々とのふれあいを豊かにするための「ふるさと文化ふれあい教室」の補助事業を始めました。
〈事業の概要〉
◇目的
少年は、他世代とともに、身近なふるさとでの社会参加活動等を通して、社会の成員としての自覚と、郷土愛意識を高める必要があります。そのため、高齢者の指導の下に、少年に、ふるさと文化の伝承に必要な郷土の自然や文化を理解させる「ふるさと文化ふれあい教室」を市町村で開設することを促進するとともにその開設に要する運営費の一部を補助する。
◇事業内容
1) 実施期間
その年度の五月から翌年の二月まで
2) 対象・人数
小学生、中学生、高齢者三十人以上
3) 手習時間数
年間二十時間以上
4) 学習内容
ア、郷土理解に関すること
郷土の自然、歴史、文化財、地名、郷土のできごと、生業、風俗慣習、郷土の偉人、先覚者等の理解
イ、郷土の生活文化に関すること
郷土の衣食住一衣服、食生活、食習慣、食品保存、家屋、家具、民具、民芸品等)
ウ、郷土の伝統文化に関すること
民俗芸能、むかし話と伝説、年中行事、むかしの歌と遊び郷土玩具等
5) 補助事業者
市町村
6) 補助金の額
補助対象経費の二分の一以内の定額(五万円)
◇ 六十一年度補助事業実施町村
県北 霊山町
県 南 東 村
会津 西会津町
南会津 伊南村
相 双 双葉町
現在、各町村とも活動中でありますので、ここでは、補助教室と無補助教室の二つの町村の活動状況を紹介します。
〈実施町村の活動事例〉
◇ 双葉町(補助教室)
双葉町は、明るい地域社会づくりと結びつけて、渋川地区公民館で実施し
双葉町の「ふるさと文化ふれあい教室」