教育福島0119号(1987年(S62)02月)-037page

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七 重複障害児の教育内容・方法の改善・充実を図る

 

(一) 重複障害児の教育内容・方法について、校内における組織的・計画的な研究・実践を図る。

(二) 重複障害児の基本的動作の習得について、教育課程の改善充実を図る。

(三) 訪問教育における保護者との信頼関係を深め、児童生徒一人一人の興味や関心、能力を重視した指導の充実に努める。

 

八 進路指導の充実を図る

 

(一) 児童生徒一人一人について、将来の進路に必要な能力の向上を図る指導目標を立て、教職員の共通理解のもとに、指導の充実に努める。

(二) 小・中・高の一貫した進路指導ができるよう指導体制の充実に努める。

(三) 進路の選択に当たっては、保護者の理解を深めながら、障害の実態に適する多様な選択に努める。

(四) 福祉、医療機関や職業安定所、事業所等と緊密な連携のもとに、進路指導の充実に努める。

 

九 養護教育に対する家庭・地域社会の啓発を図る

 

(一) 学校、家庭、地域社会が、それぞれの役割をふまえながら連携し、三者が一体となって児童生徒の育成のための環境づくりに努める。

(二) 授業公開、学習発表会、作品展示会、運動会、交流活動等を通して、地域の人々に対し、障害児に対する正しい理解を広めるよう啓発に努める。

 

十 教育施設、設備の整備を図る

 

(一) 障害の実態に即した教材、教具の開発・活用に努めるとともに、教育環境と適正な管理に努める。

(二) 災害事故防止について、教職員の協力体制及び関係機関との連携を密にし、施設設備の適正な管理に努める。

 

各教科等指導の重点

 

一 指導計画の改善・充実に努める

 

(一) 学習指導要領に準拠し、解説書並びに手引書を十分に活用して、適切な指導計画の作成に努める。

特に、重複障害児に関する適切な指導内容・方法の改善・充実に努める。

(二) 個々の児童生徒にゆきとどいた教育を行い、豊かな人間性を育成するため、指導方法の多様化に努める。

 

二 学習指導の質的な改善・充実に努める

 

(一) 一人一人の障害の実態に応じた指導の実践的研究を推進し、毎時の指導目標を明確にして指導するように努める。

(二) 教科用図書や教材・教具等の効果的な活用を図るとともに、児童生徒の特性に応じた教材教具の創作研究を進め、その活用に努める。

(三) 一人一人の到達目標、指導内容を明確にした評価と、個別の記録のあり方について研究実践に努める。

(四) 指導結果の評価のみに偏ることなく、指導過程における努力や成果についても適切に評価し、そのつど指導の改善に生かすように努める。

(五) 学習指導要領の趣旨にそった評価の意義・方法等について、教師の共通理解を図り、評価の改善に努める。

 

三 社会的自立を目指す指導の強化を図る

 

(一) 児童生徒についての観察や調査・検査の厳密な実施に基づく個人資料を整備し、適正な実態把握に基づく指導に努める。

(二) 日常のあらゆる場を指導の機会として、学校での指導が家庭、施設での指導にも生かされ、家庭や施設での指導も学校で有効に取り入れるよう、一貫した指導体制の確立に努める。

(三) 交流教育、職場実習、作業学習等の実践的学習の充実を図り、社会に参加する意欲を高め、協調性や責任感など、社会的自立に必要な資質の育成に努める。

 

四 生徒指導の充実に努める

 

(一) 生徒指導についての教職員の共通理解を深め、全教職員が一体となつて指導を推進するように努める。

(二) 児童生徒の心理的特性を的確に把握し、予防的な指導も工夫し、指導の効果を高めるように努める。

(三) 家庭や施設、地域との連携を密にし、日常の観察活動を充実し、父母の悩み等に具体的に対応するように努める。

 

五 健康の保持増進、安全な生活を守る習慣と態度の育成に努める

 

(一) 心身の健康状態の観察や調査を、計画的、継続的に進め、個別資料の整備と活用を図る。

(二) 体力の向上と、健康・安全の保持増進については、体育の時間はもちろん、学校の教育活動全体を通じて適切な実践がなされるように努める。

(三) 危険から身を守る方法について、具体的にくりかえし指導をするとともに、交通事故防止のための訓練や、安全で望ましい遊びの指導等の日常実践活動の充実に努める。

 

 

 


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