教育福島0119号(1987年(S62)02月)-041page
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詩
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こうして、学級全体の三分の二の児童が入選するまでに至った。このことから、詩に対する取材・構成・推敲のしかたが身にっき、児童の着実な力となって表れていると考えられる。
(二) 全体を通しての考察
1)自分の心を自分の言葉で表し、読み手の心に残る詩が書けるようになってきた。他教科においても、考える力が増し、算数科の文章題の内容理解も深められてきた。
2)詩が、自由に書けるようになり、放課後残って書いていく児童も出てきた。個人差はあるが、その素直さとすばらしい表現には感心させられてしまった。また、次々と入選する友達を見て、自分も入選してみたいという気持ちが生まれ、学級全体に自主的に書く雰囲気が出てきた。
3)国語科の他の分野でも、児童が意欲的になってきた。説明文や物語文では、一つ一つの言葉を読み取り、要点のまとめや段落分けが、正しくできるようになってきた。また、作文のような長文を書くこともいやがらず書くようになってきた。
このように、読解力、作文力が、徐々についてきた。
4)学級全体で、励まし合ったり喜び合ったり心のふれ合いや会話が生まれた。学習面・生活面においても落ち着きが見られ、授業参加態度も意欲的になってきた。
家庭生活の中では、共通の話題から、親子のふれ合い、新たなつながりが生まれ、心のふれ合いの一役をかうことができた。
5)創作紙芝居制作では、グループのつながり、一人一人の協力や和が、いかに大切であるか子どもたち一人一人が分かったようである。学級経
営上大変意義深いものがあった。
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協力するすばらしさを学んで紙芝居づくり
六、成果と今後の課題
児童一人一人の感動が、詩に表現できるようになり、できる楽しさと喜びを知るまでに成長した。また、詩以外の教材でも、読解力・作文力が、徐々に身につき、国語科全体領域で意欲的に取り組むようになってきた。
生活面では、自分をしっかり見つめられるようになりつつある。そして、まわりの事象に対しても温かい眼で見つめられるようになってきている。
このように、学習・生活面が意欲的になり、心にゆとりを持つまでになってきている。さらに、心豊かさを求めて指導していきたいと考えている。
今後も今までの反省を生かしながら指導を進めるとともに、様々なことを児童と一緒に体験し学んでいきたい。
おわりに
児童と山遊びに行った時のこと。一人の子供が、「先生、先生早くきて」と叫んでいる。行ってみると、
「秋の山おち葉は黄色いジュータン」
「ここでねてもいい」
「あったかそちなジュータンだね」と言って、はしゃいでいました。
なにげないものにも感動の心をもつようになりました。
また、東京の毎日小学生新聞社の方からお便りをいただいた時には
「いいなあー 手紙って。東京まで行けるんだなぁー」と言う言葉が、返ってきました。
子供達の純粋で素朴で素直な心(感動)が、日常生活の中にまで表現されるようになりました。
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