教育福島0123号(1987年(S62)08月)-024page

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連携を密にして体育的活動の生活化を図り、継続して実践する習慣を身につけるよう指導・援助する。

 

2、保健指導の充実

 

児童生徒一人一人が、健康な生活を営むために必要な事柄を体得させ、積極的に健康の保持増進ができるようにするための基本的な能力や態度を育成することを目指すものである。

 

(1) 学級指導

学校における保健・安全及び給食に関する指導の中で、最も具体的で実際的な指導が展開される場であり、保健指導全体の中核的な役割をもつものである。

ア、年間を通して計画的に指導する。

イ、指導のための適切な時間を設ける。

ウ、学校や児童生徒の実態に即して内容を精選し、実習を取り入れるなど適切な指導過程を工夫する。

エ、健康な生活を実践する能力や態度を育てる。

 

(2) 学校行事

心身の発達、健康の保持増進などについて全校的な集団で指導することにより効果を高めることをねらいとし、計画的に児童生徒の自発的・実践的な活動を促し、学習成果の総合的な発展を図るよう努める。

 

(3) 児童生徒の主体的な活動

自発的、自治的な活動をそこなうことなく、意志を尊重しながら、学級指導や学校行事における保健指導の成果を生かした実践活動となるよう指導・援助を行う必要がある。

 

(4) 個に応じた保健指導

学級における保健指導は、集団の場における指導に加えて、学校医、学校歯科医、保健主事及び養護教諭等の指導・援助を得て、一人一人に応じた適切な指導を進めることが大切である。

 

(5) 学校生活における保健指導

保健の授業や学級指導の時間に学習した保健に関する内容が、登下校の時間を含めた学校生活全体の場においてどのように実践されているかを見きわめることが大切である。

さらに、特別な配慮を要する児童生徒に対する指導・援助に努めるとともに、個に応じた適切な指導ができるよう平素から全教職員の共通理解を図っておくことが心要である。

 

3、安全指導の充実

 

児童生徒の安全を確保するため施設・用具等の安全管理の徹底を図るとともに、安全指導を、さらに強化し、事故の絶無を期する必要がある。

 

(1) 生活安全指導

学級指導や学校行事等で行う安全指導は、児童生徒の発達段階に応じて系統的、計画的に指導するものであり、日常生活における多様な危険を予測して、常に正しい判断のもとに自主的に安全な行動ができるよう指導することが必要である。

〈主なる指導内容〉

ア、始業前、放課後及び昼休み時間等における安全

イ、各教科やクラブ活動等の学習時における安全

ウ、清掃活動等の作業時における安全

エ、遠足や修学旅行における安全。

オ、校外における運動や家庭生活における安全。

カ、登・下校時における安全

キ、事故発生時の心得等

 

(2) 交通安全指導

学校における交通安全指導は、自他の生命尊重の基本理念に立ち、身近かな交通環境の中で、多様な危険に気づいて的確な判断のもとに安全な行動ができる態度や能力を養うことが最も重要なことである。

したがって、児童生徒の心身の発達段階や地域の実態に応じて、学年ごとの指導内容、指導時間を含めた年間計画を再検討し、計画的、組織的な指導を行う必要がある。

〈主なる指導内容〉

ア、安全な歩行

イ、道路の横断

ウ、乗り物の安全な利用

エ、交通安全施設や交通規則

オ、自転車の安全な利用と点検・整備

カ、交通事故防止と安全な生活

 

4、給食指導の充実

学校給食は、児童生徒の健康の増進や体力の向上を目指すとともに、楽しい食事を通して、望ましい食習慣の形成と好ましい人間関係の育成をねらいとしている。

給食指導は、楽しい雰囲気の中で、児童生徒と食事を共にしながら、心の触れ合いや個人理解を図るなどの全人格的陶治を行う場であり、学校教育に果たす役割は極めて大きい。

学校給食に関する指導は、教育目標との関連を明確にし、学級指導の時間に位置づけて指導することを基盤としながら、各教科、道徳、特別活動全体との関連を密にして指導効果を高めることが大切である。

〈主なる指導内容〉

ア、昼食の場にふさわしい環境

イ、身のまわりの清潔と食事準備の安全と能率化

ウ、よい食べ方で楽しい会食

エ、栄養の正しい摂取

オ、食事の後始末

カ、食後の休養

キ、楽しい食事の喜びと感謝の気持ち

 

三十二ページに続く

 

 

 


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