教育福島0124号(1987年(S62)09月)-035page
親しみながら「心身を鍛練し、協調と奉仕の精神を養う。
(三) 集団行動に慣れ、規律や公衆道徳を守り、望ましい社会的態度と習慣を身につけさせる。
三、交流活動の実践
(一) 事前の取り組み
1) 第一回交流推進会議(六月九日)
東中学校を本校教員二名が訪問し、合同野外活動へ向けての基本的構想、予算等について協議した。
2) 学校利用指導者研修会(六月二十四日〜二十五日、郡山少年自然の家)両校教員二名が参加し、合同野外活動のプログラムを作成した。
3) 第二回交流推進会議(六月二十六日)
東中学校長、教員二名来校、学校利用指導者研修会の内容を報告し、事前交流について協議した。地域協力者の依頼についても検討した。
4) 第三回交流推進会議(七月二十一日)
東中学校教員一名来校、合同野外活動実施計画案の検討をし、各係の分担を決める。その後、両校教員でフォークダンスの練習をする。
5) 事前学習会(八月二十五日)
本校中学部主事が東中学校を訪問し、二年生を対象にして「障害児」、「養護学校の教育」、「交流教育の意義」などについて説明し、合同野外活動のオリエンテーションとした。
6) 事前交流会(八月二十八日)
東中学校対象生徒五十五名が来校し、本校を見学した。次に体育館で重複障害学級を含めた中学部生徒全員四十三名と対面式を行った。そして、本校生徒と東中学校生徒との男女混合の活動班を編成し、自己紹介、班旗の製作、フォークダンスの練習、集いの歌の練習など、合同野外活動へ向けての活動を行った。
東中学校生徒のやさしさと本校生徒の人なつこさから、初対面とは思えない和やかな雰囲気のなかに、事前交流会を進めることができた。
(二) 合同野外活動の実際(九月十一日〜十二日、郡山少年自然の家)
日程については表1参照
1) 出発式
各校で出発式を行い、志田浜で両校生徒合流し、対面式をすませ、活動班ごとにバスに分乗して郡山少年自然の家に向かう。車中でも歌の練習をしながら目的地に向かった。
2) ウオークラリー
各班ごとに地図と問題用紙を手に、緊張気味に出発した。途中、標識の見まちがいで道に迷った班もあったが、全員コースを完歩することができた。・東中学校生徒の本校生への思いやりが、本校生徒の東中学校生徒に対する信頼感を生み、相互の協力のもとに楽しく、心温まるウォークラリーとなった。
ウォークラリー・みんなで問題を考える
3) キャンドルファイヤー
静寂な雰囲気のなかに火を迎え、本校生も火の守となって、誓いのことばを自信をもって述べることができた。そして、一緒に歌をうたい、フォークダンスに興じ、両校のアイディアに富んだ出しものに、みんな時間を忘れて歓声をあげていた。そこには健常児も障害児もなかった。やがて静かに火を送った。
両校の生徒の胸には、いつまでも友情の火が燃え続けていくことであろう。そういう印象を強く感じられた。
4) 宿舎での生活(自由交流)
生活班に分かれて宿泊した。食事の係、部屋、トイレの清掃も分担し実施した。食事を共にしたことで、更に友情は深められたようだ。それは、素直ウォークラリー・みんなで問題を考える
表1 合同野外活動日程表