教育福島0124号(1987年(S62)09月)-047page
県婦人教育指導者研修会の中でも、ボランティア活動に関する学習をとり入れています。
こうした学習を終えた方たちが核となり、自主的に各地で婦人ボランティアグループをつくったり、それぞれが属する婦人団体の仲間と共に活発に活動している例が非常に多くみられます。地域婦人会の年間活動計画をみますとどの会でもボランティア活動がとり上げられ、会報で啓発を図っています。
三、婦人ボランティア活動内容例
婦人の特技や生活体験を生かして行うボランティア活動として、各地で実践されている例を次にまとめてみます。
いずれも、地域の実態や対象者のニーズを考えて行うことが大切でしょう。
四、生涯ボランティア活動を
ボランティアの語源はボランタスというラテン語で「意思」「決意」「自発」「熱意」「親切」などの意味をもっています。これを日本語に直すことが難しいので、そのまま横文字を用いているようです。
立教大学の岡本包治教授は、著書の中で「ボランティア活動とは、人間の持っている能力・学力・時間・財産(お金や品物)を、自分のためでなく社会に役立てる活動である」と述べ、「自発性」「無償性」「公益性」の三つの条件があると説明しています。
いうまでもなく、ボランティア活動は、特定の人が特定の領域で行う活動だけでなく、日常生活の中で各自が持っている能力を生かしてだれでも行い得る活動です。子どもは子どもなりの、お年寄りはお年寄りなりの。
ですから、いつでも、だれでも、どこでも、自分から行う活動−言いかえれば生涯ボランティア活動こそ、大切であるといえるでしょう。
ボランティア精神は幼少の頃から養いたいということで、少年ボランティア教室を開いている公民館や、子どもたちやお年寄りと一緒にボランティア活動を行っている婦人会がふえてきたことは望ましいことです。
五、おわりに
ボランティア活動は、他人のため、社会のためにやることですが、その結果自分自身を高め、生きがいのある人生を送ることにつながるのですから、つまりは自分のためであることをお互いに確認し合い、ボランティア活動をますます活発にしていきたいものです。
花をいっぱい咲かせよう−少年ボランティア教室の仲間たち−
ボランティアの訪問をたのしみに待つ施設の人たち
プレゼントを作って→老人ホーム訪問