教育福島0128号(1988年(S63)01月)-007page

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豊かなこころでたくましく

福島県教育委員会教育長 佐藤昌志

 

 

明けましておめでとうございます。

 

明けましておめでとうございます。

皆様には、希望に満ちた初春をお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。

おかげさまで、昨年は、国際化等に対応し得る人材の育成を目指す福島南高校の開校・外国青年の招致をはじめとして、児童生徒が生き生きとして学べる教育内容の改善充実、さらには、教員の資質の向上を図る各種研修の充実など諸施策を推進し、県民の期待に応え得る着実な伸展をみることができ、感謝申し上げる次第であります。

さて、新しい年を迎え、本県の教育・文化が、旧年に増して伸展するよう、心新たに、尽力して参る所存でありますが、日ごろ考えております所感の一端を述べたいと存じます。

ご承知のように、戦後四十年余りを経た今日の科学技術の高度な発展は、我々を取り巻く内外の環境を大きく変化させてきております。

このような時代を背景とするこれからの教育は、歴史と現状を踏まえ、将来を見通し、教育の目的は、人格の完成を目指し、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成にあるという教育の基本的在り方を再認識し、いかなる時代の変化の中においても、創造的で活力ある社会を築き得る「心豊かな たくましい人間」を育成することが、強く求められていると考えております。

このような考え方を基本としつつ、臨教審の諸改革の提言を踏まえ、昭和六十三年においても諸施策を推進して参りたいと存じますが、

まず、生涯教育については、成熟化のすう勢にある今日、県民が、生涯にわたって学習し得る機会は、益々、必要とされ、情報提供の充実など、その整備に努めて参ります。

次に、学校教育についてでありますが、

すべての児童生徒を、豊かな人間性と創造性を兼ね備え、明るく社会に生きる目標や生きがい感を持った有為な人材に成長させることは、二十一世紀を託する我々の重要な課題であります。このため、人間形成の基礎を築く学習内容を習得させる教育課程の改善充実、語学指導等を行う外国青年招致事業の拡充、情報教育を主とする(仮称一清陵情報高校の開校など、時宜に応じた施策の推進に努めて参ります。

さらに、教職員の資質向上、明日の福島県づくりを担う青少年の健全育成、うるおいある文化の伝承と創造、県民の健康づくりと国体開催の準備など諸施策・事業の推進に全力をあげて参りたいと存じます。

これらの諸施策が、所期の目的を達し得るよう教育行政は、常に、県民のためにあるとの認識の下に、全力を傾注して参る所存でありますので、皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、新年のあいさっといたします。

 

 

 


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