教育福島0128号(1988年(S63)01月)-015page
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(三) S(シー)の構想
児童の学びの姿を分析し、「PlD」の効果及び問題点を明らかにする際、分析の視点として次の三点をあげた。
○ 学習課題の把握
○ 学習意欲や学び方
○ 学習の発展
また、開発した教材が郷土を見つめさせるものとして有効であったかどうかについて、次の点から検討することにした。
○ 素材の選定
○ 教材化の仕方
○ 教材の配列
○ 教材の提示 (資料1)
四、研究の概要
(一) Pその一・地域教材の開発
第五学年で学習する地域の例として、教科書などでは、宮城県米山町(米)茨城県岩井市(野菜)、大分県久住町(畜産)があげられている。本県の場合、「もも」の生産高が一九八四年現在、山梨県に次いで全国二位、福島市とりわけ飯坂は「もも」栽培の中心地域のひとつであることから考えて、飯坂のもも作りが教材として十分堪え得るものと判断した。
教材化にあたり留意したのは次の二点である。
○ 第二学年や第三学年で取り上げる郷土の農業に関する学習との内容の系統を踏まえる。
○ 日本各地との類似点や相違点を明確にして、郷土の特色を際立たせるように、他地域と同一の視点から教材を開発する。
第一の点については、同一事象でも、第二学年は「働く人」、第三学年は「郷土そのもの」、第五学年は「全国的視野から見た郷土」というように様々な角度からとらえさせることが、郷土の姿を正しく見つめさせることにつながると考えた。
第二の点については、次の視点から教材の開発にあたった。
● 県のもも生産高の全国的位置
● 福島市と飯坂町の耕地利用や農業生産額の割合と推移
● 果樹品目別生産額の割合
● 果樹園の分布(発展として、土地利用)
● 市の地形・気温・降水量
● 栽培技術の改良と経営の改善
なお、教材開発のための資料収集は「日本国勢図会」(国勢社)、「福島市の農林業」(市農政部)、「地域農業振興計画書」 (町農協)などの文献調査、農家や農協や市役所での聞き取り、巡検によって行った。
〈資料1〉 研究の構想「地域教材の『P−D−S』」
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〈資料2〉 「年間指導計画の改善」
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