教育福島0129号(1988年(S63)02月)-017page

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小・中学校教育

−総論−

−道徳教育−

−特別活動−

−生徒指導−

−進路指導−

−へき地・小規模校−

 

総論

 

各学校においては、「豊かな人間性と創造性をはぐくむ学校教育の推進」を目指した視点から、学校経営全般について評価し、自校における教育課題を明らかにして積極的に改善・充実を図ることが大切である。

特に、本年度は、昨年十二月の教育家庭審議会の答申と、本年告示の学習指導要領の趣旨を踏まえ、自校の教育の在り方を総点検する必要がある。

すなわち、社会の変化とそれに伴う児童生徒の生活や意識の変容に配慮しつつ、自己教育力の育成、基礎・基本の徹底、個性と創造性の伸長、更には、国際化・情報化社会に対応した教育の在り方等に力を置き、学校教育の質的転換を図る必要がある。

また、いじめや非行等問題行動の防止に重点を置く必要がある。そのためには、校内の生徒指導体制の強化を図るとともに、道徳教育の一層の充実、充実感・満足感のある授業の推進、家庭・地域社会の連携の強化等、児童生徒の心を育てる観点から多様な施策を講じる必要がある。

 

一 教育目標の具現に努める

 

○ 教育目標具現のため、全職員の共通理解による協力体制を整え、具体的な計画のもとに実践する。

○ 教育目標の達成状況を常に評価し、改善点や努力点を明確にして、学校経営や教科指導に生かす。

○ 児童生徒及びその保護者に、教育目標の理解の徹底を図る。

 

二 教育課程の改善・充実を図る

 

○ 地域・児童生徒の実態に即し、教師の総意を結集して、教育課程を編成し、実施する。更に、実施状況を常時評価し、改善・充実を図る。

○ 学校の教育活動に、「ゆとりと充実」が図れるよう工夫する。

○ 国際理解を深め、郷土の文化と伝統を尊重する態度を育てる教育を促進する。

○ 小学校低学年においては、直接体験を重視した合科的な指導の充実に努める。

○ 中学校においては、選択教科の運営や進路指導の改善を図る。

 

三 学習指導の改善・充実に努める

 

○ 教材の精選・重点化を図り、基礎的・基本的内容を確実に身につけさせるようにする。

○ 自己教育力を育成するための指導方法や評価の改善を図る。

○ 児童生徒の個人差に応じた指導、情報化社会に対応した指導を工夫する。

○ 学習指導についての形成的評価の在り方、児童生徒の情意面の評価の在り方について改善・工夫を図る。

 

四 道徳教育、特別活動の充実に努める

 

五 生徒指導の充実に努める

 

六 体育、保健・安全の充実に努める

 

七 へき地・小規模校の教育の充実に努める

(四〜七は以下の各項を参照)

 

道徳教育

 

道徳教育は、小・中学校とともに学校の教育活動全体を通じて行うことを一層重視し、各教科、特別活動、その他の教育活動との関連を考慮して指導の充実を図ることが大切である。

特に、教師と児童生徒及び児童生徒相互の人間関係を深めるとともに家庭や地域社会との緊密な連携を図りながら、日常生活の基本行動様式をはじめとする道徳的実践力の指導を徹底する。

また、道徳の時間の特質を一層生かして道徳的実践力の育成を図る。そのために研修の機会を拡充し、次の点に努力する。

 

一 道徳教育の目標や指導の重点を明確にし、全体計画が十分機能するよう改善、充実を図る

 

(一) 児童生徒の道徳性の実態及び家庭や地域社会の要望等を的確に把握し、教育目標具現策に従って、学校における道徳教育の重点目標を設定する。

(二) 各学年における重点目標と指導の重点を明確にする。

(三) 道徳の時間をはじめ、学校教育活動全体における道徳教育上の課題や果たすべき役割を明確にし、道徳的実践力の指導と道徳的実践との関連づけを図る。

(四) 全教職員の共通理解のもとに一貫した道徳教育の推進を図るため、改善の観点を明確にして全体計画の改善・充実に努める。

 

二 児童生徒、学校及び地域の実態に

 

 

 


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