教育福島0129号(1988年(S63)02月)-022page

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一 各領域の関連を考慮し、児童の実態に即した指導計画に改善する

 

(一) 指導内容の関連や発展を的確に把握し、重点化を図って、学習にゆとりをもたせた計画にする。

(二) 個々の児童の実態を的確に把握するとともに、指導の反省を生かして適切な計画に改善する。

(三) 数量や図形に関する基礎的な概念や原理・法則の理解と技能の習熟に重点をおいた計画にする。

 

二 指導内容の重点化を図り、教材を精選し、指導の効果をあげる

 

(一) 各領域のねらいと内容を的確に把握し、取り扱いの程度や相互関連を考慮して指導する。

(二) 低学年では、具体的な生活体験や操作活動などを通して、数・量・図形の基礎的な概念を理解させ、しだいに数学的な考え方を育てるよう指導する。

中学年では、原理的なものや法則への関心を高め、見通しを持ち、筋道を立てて考えるように指導する。

高学年では、学習した事項をまとめたり、見方を変えたりするなど、問題解決能力を一層伸ばすように指導する。

 

三 基礎的な知識の習得や技能の習熟と数学的な考え方の育成に努める

 

(一) 基礎的な知識の習得や技能の習熟に当たっては、その過程を大切にするとともに繰り返して指導することにより定着を図る。

(二) 既有の経験や知識、技能を、新しい問題解決の場面に関連づけ、活用することにより発展的な学習が展開できるようにする。

(三) 集合及び関数的な見方・考え方、操作活動については、有効適切な場において積極的に取り入れ、全学年を通して継続的、発展的に行うようにする。

 

四 学習意欲を高め、学習活動が一層効果的に展開できるよう指導法の改善に努める

 

(一) 児童一人一人が学習のねらいを明確にとらえ、学習の成果を知ることにより、意欲的、積極的に取り組むことができるよう工夫する。

(二) 個人思考と集団思考の場の設定に配慮しながら、児童が自力で問題を解決する喜びを味わうことができるよう工夫する。

(三) 教育機器の活用、資料提示の仕方、学習形態及び学習の場を工夫し、多様な授業の展開ができるよう努める。

(四) 児童一人一人を生かす評価の在り方を工夫する。

 

理科

 

身近な自然の事物・現象に直接働きかける活動を通して、自然を調べる能力と態度を育てるとともに、自然の事物・現象についての理解を図り、自然を愛する豊かな心情を培うようにするため、次の点に努力する。

 

一 児童、学校及び地域の実態に即し身近な自然を生かした指導計画に改善する

 

(一) 基礎的・基本的事項を系統的にとらえ、児童、学校及び地域の実態に即して指導内容の重点化と教材の精選を図り、ゆとりと充実のある学習活動が展開できる指導計画にする。

(二) 身近な自然の事物・現象に直接触れる活動を重視し、観察、実験を適切に位置づけた指導計画にする。

(三) 低学年においては、合科的な指導を積極的に取り入れた指導計画にする。

 

二 児童が自ら考え、自然を調べる能力と態度を育てる指導法の研究に努める

 

(一) 自然の事物・現象について、自ら問題を見出だし、意欲的に解決に取り組むための動機づけの工夫をする。

(二) 児童一人一入が明確に課題をとらえ、主体的な探究活動を通して課題の追究が行われるようにする。

(三) 学習のねらいや内容及び教科の性格、児童の経験や能力等を考慮し、多様な学習方法、形態がとれるよう工夫する。

 

三 評価についての実践研究を深め、指導計画や指導法の改善に努める

 

(一) 形成的評価を適切に行うとともに、自己評価や相互評価を生かして、児童一人一人に対して的確な指導が進められるようにする。

(二) 自然を調べる能力や態度の評価方法について研究を深め、適正な評価に努める。

 

四 指導の効果を高めるため、学習環境及び教材・教具の整備、活用に努める

 

(一) 身近な素材の活用を図るとともに、地域の自然環境を生かした野外学習が効果的に行われるようにする。

(二) 理科的環境構成を工夫し、学習に対する興味、関心を高める。

(三) 生物の飼育・栽培を計画的に行い教材として効果的に活用するとともに、生物をかわいがり生命を尊重する心情を育てるようにする。

 

 

 


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