教育福島0131号(1988年(S63)06月)-034page
か、競争してみましょう。
〈実施状況〉
まず、やり方を学年主任が説明し、代表生徒によってステージで模範演技をした後、学年全体でゲームに取り組んだ。開始の合図と同時に、三百人全員が一斉に動き始め、体育館は騒然とした雰囲気につつまれた。制限時間が十分間と短かかったためか、生徒も本気になって取り組み、大変な盛りあがりを見せた。
〈生徒の感想〉
◎まったく知らない人にも気軽に話しかけられて、楽しかった。またやりたいです。◎普段は見知らぬ人に声をかけるのは恥ずかしいのですが、こういう時になると平気で声をかけ、話し合えるのがおもしろいと思います。◎こういうイベントをもっとやって友達を増やすのもよい方法だと思いました。◎少しいそがしかったけど、楽しかったです。◎小学校の時の友達とやったのが多かった。もっと違う知らない人とやりたかった。
五 研究の成果
(一) 研究指定を契機として、教師自身生徒指導に対する取り組みが変わった。生徒理解のための基礎資料の共有化を図ることができ、教育相談の際活用できるシステムが整った。
(二) 生徒理解が深まるにつれて、話し合いや指導の際語りかける言葉や指示する言葉にも的確さが増し、好ましい人間関係が樹立しつつある。
(三) 人間的な触れ合いを深めるために意図したグループ・エンカウンターの実施後は、学級成員の心の結びつきが深まり学級全体に活気が見られるようになった。特に学年・学級が自己実現の場としての条件が徐々にではあるが整備されつつある。
六 今後の課題
(一) 実践の成果を教育計画の中に凝縮する。
(二) コンピュータの機能を活用し、集団の機能を模索し、集団づくりの基礎資料として活用する。
(三) 生徒の触れ合いの場と活動の体系化を図り、集団のもつ本質的な機能を追求する。
(四) 教師自身「生徒と学び、生徒と共に行動する」真摯な態度と能動的な姿勢の保持に努める。
ゲームを通じて心の触れ合いを−「探偵ごっこ」−
〔資料1〕「探偵ごっこの質問用紙」
〜学校生活の充実と社会的な資質・行動を高める指導〜
高等学校
生徒指導は、一人一人の生徒の人格のよりよき発達と個性の伸長を図りながら、学校生活が有意義で充実したものになるよう努め、同時に社会的な資質や行動を高めようとするものであります。
各高等学校においては、県教育委員会「学校教育指導の重点」の「生徒指導」の事項
一、教師の共通理解及び校内指導体制
の充実改善
二、生徒理解の深化及び学校生活への
適応
三、集団生活における規律の維持向上
四、家庭・中学校との連携及び地域ぐるみの生徒指導の推進
に基づき、学校の実態をふまえ、生徒指導の徹底に努めているところです。県教育委員会では一層の改善、充実をめざすため、次の高等学校を指定し、研究推進を図ってきました。今回は、長沼高等学校の実践について紹介いた