教育福島0131号(1988年(S63)06月)-047page

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県中教育事務所

 

レポート

学校から

 

学校専用のスキー場で

 

学校専用のスキー場で

湯本地区学校スキー大会

−天栄村立湯本地区三校−

 

一面の白銀に包まれた山々に歓声がこだまする湯本地区学校スキー大会。昨年度で二十九回を迎えた伝統ある大会で、天栄村湯本地区三校一羽鳥小、湯本小、湯本中)の児童、生徒が参加する。スキー場は、地元の財産区、三校PTA、村当局などの協力でつくられた学校専用のものである。県内広しといえども、整備された三ヘクタールもあるスキー場を持つ学校はそうはないと思う。地元の熱意の表われである。大会運営は三校が輪番で当たるが、大行事であるためPTA、地区のスキークラブ、公民館等の協力をいただかないと開催は容易ではない。準備会を三度も開く。一週間前にスキークラブ員から指導を受け、前日はスキー教室でゲレンデの整備、雪踏みをする。広いゲレンデを百人あまりの人数で踏むのは大仕事である。堅く踏むためにスキー靴で踏むので寒いときでも汗がポタポタと流れる。PTAの方々には、応援に来てくださる父母のための道づくり、階段づくりをお願いしている。当日はブルドーザによる除雪から始まり、コースの整備に時間をかけ、スキークラブ員がポールのセッティングをする。

三校の保護者、村教育関係者、村当局の方々が見守る中で競技が開始される。大回転競技が小学校一年から中学三年まで、男女に別れて行われ、更にそれが終ると滑降も同様に行われる。勢い余って旗門を通過できない者、両親の前で雪煙をあげて転倒してしまう者、記録の発表の度に上がる歓声など、日頃静かなスキー場もにぎやかで楽しい雰囲気につつまれる。

児童、生徒は地元の羽鳥湖スキー場の開設で技術が格段に進歩し、すばらしいフォームを見せる。純白の舞台で力一杯の活動を見せる児童、生徒は、本当に幸福であり、中体連スキー大会でも、湯本の児童、生徒は着実に力を伸ばしている。今、雪のない湯本であるが、来年の二月十三日には、記念すべき三十回大会が開かれる。

 

専用スキー場でのテープカット〜よーいスタート〜

専用スキー場でのテープカット〜よーいスタート〜

 

学校菜園で生産と勤労の尊さを学ぶ

−三春町立中妻中学校−

 

本校は生徒数七十八名、一学年一学級の小規模校である。十年前は、小・中併設校であった。校舎の端には、約四百平方メートルの畑があり、現在、学年花壇とクラブ活動(自由栽培クラブ)で約百平方メートルを使用。あとの三百平方メートルを学校菜園に当てている。

菜園には、ここ数年ジャガイモが栽培されている。近くの農家とPTA役員の協力並びに地区農業協同組合関係者の指導を得ながら、生徒は次のような計画に従って活動をすすめている。

四月 ねらい・意義・内容 畑づくり・種いも埋め

五・六月 除草・土寄せ

七月 消毒

九月 収穫・試食・反省

なお、作業に入る前には、指導の時間・話し合いの時間をとり、作業の意味・方法について理解または確認をすることにしている。

生徒は、菜園活動を始めた当時はともかく、現在では栽培するのが当然であるかの如く参加し、その活動意欲は高い。また、手入れなども必要に応じ自主的に行う姿を見かけることも多くなっている。

今後は、連作を好まない作物や変化のある栽培について検討し、収穫行事などに配慮し、改善を加えながら、この働くことを通しての勤労の意義の理解・相互に協力し合う態度の育成に努めていきたい。

 

〜大きいね〜 じゃがいもの収穫

〜大きいね〜 じゃがいもの収穫

 

 

 


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