教育福島0137号(1989年(H01)02月)-040page
教育事務所だより
相双教育事務所
相双教育事務所
〒975 原町市錦町1丁目30番地
電話 (0244)22−5111番(代) 内線220〜226,229
管内公立学校等数
幼稚園 34
小学校 51(分校3)
中学校 24
市立養護学校 1
当管内は、南北約百キロメートルに及ぶ細長い区域で、山間、平地、海辺があります。その中に七十六の小・中学校、養護学校が点在しており、それぞれの地域の特色を生かした教育活動を展開しています。今回は、その中からいくつかの学校を紹介します。
相馬野馬追いがとりもつ 国際交流
原町市立石神中学校
響きわたる法螺の音、沿道にずらりと並ぶ生徒たち、甲冑に身を固めて行き交う騎馬武者(本校生徒)、何事かと車を寄せる人たち、そんな中をマイクロバスからにこやかに降り立った十五人の青い目の生徒たち、石神中学校と英国ロゼット・ハイスクールの生徒たちの最初の出会いである。
本校は、英国文化の紹介などに力をいれている英国羊毛公社の仲介により、昭和六十二年九月、ロゼット・ハイスクールと姉妹校の縁を結び、国際交流活動を推進してきた。
きっかけは、中世騎士道の歴史を今に残しているハロゲート市ロゼット校生徒が来日するのを機会に、英国羊毛公社が野馬追いの里原町市に姉妹校締結を要請、石神中学校がこれを受けて姉妹校活動を進めているものである。
したがって、本校の交流活動は、地域性、特に騎士道と武士道の伝統文化を背景として、それを教育に取り入れているところに特色がある。ロゼット校の生徒は、本校生徒の家庭に一人ずつホームスティをしながら、各学級に所属して、石神の生活を体験した。わずか三日間の滞在であったが、事前のテーマを決めての文通や作品などの交換による親近感もあって、すぐに打ちとけて友好を深めることができた。
さらに、六十三年五月には市当局の配慮により、本校生徒の代表十人がロゼット校を訪問した。英国では、ハワード城での甲冑騎馬武者の披露や陣羽織を着用しての「相馬流れ山」の踊りなど一般市民とも交流を深め、温かい歓待に感激の連続であった。ロゼット校における体験や交流の様子は全校生徒に報告し、新たな英国旋風をまきおこしている。
今後は、さらにお互いの文化を理解し、尊重しながら、地についた交流を進めるつもりである。
豊かな情操を育む緑化活動
浪江町立苅野小学校
本校の環境緑化に対する取り組みには伝統的なものがあり、子どもたちはもちろんのこと、地区全体が学校を花と緑でつつもうと努力している。
子どもたちに、人間や自然に対する優しさと思いやりの心、人間の力を超える物に対する畏敬の念、美しい物に感動する心、そして自ら生きる目標を求め、たくましく生きぬく力を緑化活動を通して培うことを念願としている。
本年度もこれまでの緑化活動の経験を生かしながら、目標の達成をめざして、子どもたちの活動を主体とした緑化活動を実施してきた。
主な活動としては、四〜六年生の縦割り班による花壇花いっぱい運動、全校生による一人一鉢菊づくりの展開、「ぼくの木、わたしの木」の手入れ愛護運動、児童会園芸委員による野草園の世話、飼育委員による小鳥や鯉の飼育活動などである。
児童が緑化活動を行う時間は週時程の中に特に設定されてはいない。活動
英国ロゼット校での歓迎式典のもよう