教育福島0143号(1989年(H01)11月)-030page

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せんでした。顔を上げて生徒を見ているつもりが、実は、子どもの顔が全然見えませんでした。しかし、この純朴な子どもたちのためにやらなければならないと決意したことは確かでした。それから始まった生徒との毎日の生活。生徒と共に行なった実験、休み時間、放課後、部活での語らいの中で、生徒に教えられたことがたびたびでした。

尾瀬に近かったこともあって、毎年六月ごろ友だちと、夏休みには生徒と必ず尾瀬に足を運びました。当時は、沼山までのバスも自動車道もなく、七人から徒歩で、ぶな林やなら林の木の根を踏みしめながら、御池を通り沼山峠へ、そして峠を越すと眼下に広がる尾瀬。現在と違って苦しい山登りだっただけに、尾瀬を目にしたときの感動が忘れられず、私を山好きにさせたのです。

もう一つ忘れられないことがあります。赴任した年に、恐ろしい大火に遭遇したことです。山あいの丘の上から出た火は、折からの強風にあおられ、村の中心部のほとんどを灰にしてしまいました。私の下宿もその燃え盛る炎に包まれました。助け合い、協力し合って消火に当たった姿、村の復興のために立ち上がった村人たち。そして、他人のために身を惜しまず尽してくれる温かい心遣い。改めて人を思いやる気持ち、真剣に協力して取り組む大切さを身をもって体験させられ、その体験が、その後の私の生活の指針となっているような気がします。

私のI中学校勤務は、三年間でしたが、子どもたちと一緒にいる時が楽しい時間であり、私の生きがいでした。その充実した日々を支えてくれたのは、何一つ分からない私に親切に教えてくださった先輩の先生方、「たまには夕飯食べにきせ」と誘ってくれた地域の皆さん、そして、自然の中で何でも話してくれた生徒たちでした。今、私自身の生活を振り返ってみて、果たして新任時代と比べて、どのくらい進歩しているかと思うと恥ずかしく、いくら年をとっても「いつも新鮮な目でみつめよう。先生方との和を大切にしよう」と、そう心に誓っている昨今です。

(耶麻郡塩川町立駒形小学校教諭)

 

脱スパイクでフォー“ゆ”ドライブを

 

脱スパイクでフォー“ゆ”ドライブを

健康や生活環境に悪影響を及ぼすスパイクタイヤ

 

スパイクヤは、昭和四十年代中頃から普及し、冬季の交通安全確保のため、広く使用されてきました。しかし、その使用に伴って道路粉じんを発生することから、健康への影響の恐れや生活環境の悪化が指摘されています。

 

平成三年三月末日で販売中止

 

そのため、国の公害等調整委員会において、国内タイヤメーカー七社との調停が成立し、スパイクタイヤは平成二年十二月末日で製造中止、平成三年三月末日で販売中止となります。

 

スパイクに替わるスタッドレスタイヤ

 

スパイクタイヤに替わる冬季用タイヤとして開発されたスタッドレスタイヤの性能については、昨年度、県内十市において実施したスタッドレスモニターの調査結果では、八割の方が「騒音・振動が少なく快適である」、「思っていたより性能がよい」などと、スタッドレスタイヤを高く評価する結果が得られています。

 

脱スパイクで安全運転を

 

しかし、冬道はどのようなタイヤを使用しても滑りやすいことを頭に入れて、安全運転することが必要です。安全運転のため、次のポイントを心掛けましょう。

※ 発進時はゆっくりと慎重に

※ 走行中は加・減速をゆるやかに

※ 制動時はホイールロックは禁物

あなたも、脱スパイクタイヤを図りながら、1ゆったり・ゆっくり・ゆとり・ゆずりあい−のフォ−ゆ<hライブで、快適な冬道ドライブを心掛けてはいかがでですか。

 

 

 

 


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