教育福島0216号(1999年(H11)01月)-043page
を前に乗り出して聞く子。
「ぼく、見ているうちにお話の中に入っちゃったよ」
本の中の世界を自由に飛び回ることができる翼を、子供たちは手に入れたのです。
図書室で学ぶ児童
環境教育に取り組んで
須賀川市立第一中学校
「タバコの吸いがらや空き缶、空き瓶がいっぱいだ」
「こっちにも空き缶が落ちているよ」
「ずいぶんいっぱい集まったね」
八月二十五日(火)の午後に実施した第二回ボランティア活動の際の生徒たちの声です。当日は大きなゴミ袋に十個ほどの空き缶やゴミなどが集まりました。
当校では平成七年度から二年間、須賀川市教育委員会より環境教育推進校の指定を受け、「新しい学力観に立った環境教育の充実」をテーマに研究実践を行いました。そしてその後も継続して、特色ある学校づくりの一環として今年度まで四年間にわたり研究実践を進めております。
環境教育のテーマを各教科で具体的にとりあげ問題解決学習に生かして授業をすすめることも試みております。
ゴミ分別作業を体験する生徒
また、具体的活動として全校生徒による学区内の通学路の空き缶ひろいや、近くの公園の清掃をはじめとして、親子が一緒になって汗を流す奉仕作業を年二回実施しております。
今年度は職業体験学習として、市内にあるゴミ集積所を生徒の希望者が訪れ、実際に作業員と一緒になってゴミの分別作業を体験するなど、積極的に地域の中で生徒が主体的に活動する取り組みを行っているところです。
地域の協力で学校緑化活動を
郡山市立穂積小学校
人間関係の絆が強い地域の中で生活する子供たちだけに、地域社会に目を向けさせ、社会性を高める指導が重要になってきます。
本校では、全児童が農園活動、花壇づくり、学校林活動などを中心に緑化活動を行っています。
花壇づくりでは、PTA環境委員会や近所の農家の方のご協力を得てマルチ栽培を取り入れ、省力栽培活動をしています。
松林の中で学習する児童
それで、一人一鉢栽培運動にも力を入れることができるようになり、お世話になっている子供一一〇番の家や、一人暮しのお年寄りの家庭、各地区の集会所に鉢花と苗を贈る計画も実現できました。
校舎の北側には、杉のように伸びる「岩瀬松」の群生する学校林があり、子どもたちに最も親しまれている学習と生活と遊びの場所になっています。これも、地主さんやPTAの方のご協力によることを、子供たちにいつも教えています。
これらの活動を通し、地域の一員としての自覚が高まってきていることは、「地域での朝夕の挨拶や簡単な会話がよぐなされるようになってきた」と言われるようになったことからもうかがえます。