教育年報1956年(S31)-009/73page
一、財源別にみた教育費
別表に示した通りであるが、県立医大
会津短大の経費、県費約一億円、起債八
千万円そのほかに二千万円が含まれてい
る。
財源内訳 国庫 県費 寄付 起債 その他 県決算総額 50,497,521 17,851,384 202,582 1,212,673 1,600,713 教育費決算額 1,947,103 3,205,510 368,623 82,400 395,738 教育費以外の決算額 3,102,649 4,646,074 165,520 1,130,273 1,204,975 小学校費(再掲) 1,159,672 1,198,547 − 2,400 − 中学校費(再掲) 746,875 768,834 − − − 高等学校費(再掲) − 718,134 5,100 − 326,417 上記以外の教育費 40,556 519,995 31,762 80,000 69,321 県総額と教育費の比較
昭和30年度決算 (単位千円)
註 教育費の起債8千万円は医大付属病院改築費
二、性質別にみた教育費
県立医大、会津短大の経費を除いた、教
育委員会所管分は別表のとおりである。
教育委員会所管分の性質別内訳 (単位千円)
昭和30年度決算 % 昭和31年度現計予算 % 1消費的支出 5,362,441 98.3 5,468,424 97.5 1人件費 5,191,298 95.2 5,327,280 95.0 基本給 3,723,309 3,844,462 その他の手当 928,887 949,294 退職手当 131,856 124,300 恩給及退隠料 262,343 275,000 その他 143,903 134,224 2物件費 136,560 2.5 128,625 2.3 交際費 250 250 旅費 69,025 61,942 維持修繕費 5,517 5,902 食糧費 1,021 848 その他の需用費 60,747 59,683 3その他 34,583 0.6 12,519 0.2 貸付金 1,226 1,746 補助及交付金 30,091 9,528 寄付負担金 3,266 1,233 その他 ― 12 2投資的経費 93,813 1.7 139,670 2.5 1普通建設事業 93,813 1.7 139,670 2.5 補助分 60,432 63649 単独分 33,381 76021 計 5,456,254 100 5,608,094 100 第三節
昭和三十一年度の教育費
―調査による問題点―
前節に述べたように、教育費の内容
は、その殆んどが人件費であり、給与費
であるといってよい。
したがって、教職員の給与と密接して
いることがらとして、まず児童生徒数と
学級数について述べておきたい。
一、児童生徒数の増加
巻頭の図表に示したように、本県もま
た全国的傾向として昭和二十九年度以降
三ケ年間にわたって激増の一途を辿り、
昭和三十一年には、小、中、高校合せて
五一万九千人を超え、昭和二十五年度
(新学制の整った年度)のそれを二万人
も上回った。
すなわち、児童生徒数の増加は、直ち
に学級数の増加を意味し、教職員数に及
んでくる。
二、学級編制
児童生徒数の増加に伴う教員数の増加
は、学級を編制する際の認可基準がその
基礎をなしているが、本県の分校は全国
一の数を有し、学校総数に対する設置率
は小学校は三七%で全国第三位中学校で
は第二八位、学校規模では、全国小学校
一校四五七人に対して三四〇人、同中学
校四三五人、三五七人となっていて、本
県の学級編制基準を法に許される最大限
の収容人員をもってしても、これら小規
模の学校、殊に分校複式学級の編成に困
難を伴っている。
三、教職員数
前項の実情により本県の児童生徒数に
対応する教員数を東北六県および全国と
比較すると次表のようである。
教員1人当り当り 県名 人 岩手県 30.0 山形県 30.9 秋田県 31.7 福島県 32.9 青森県 33.6 宮城県 34.2 全国 34.0
教員1人当リ児童生徒数
昭和31年度小、中学校
地理的条件が近い山形県と、分校設置
状況の似ている岩手県に比して教員数が
少いことがうなづけよう。