教育年報1956年(S31)-037/73page

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(二)婦人教育をより計画的なものにしていく
(イ)団体内における小団活動の推進 昨年度の婦人指導者講習会以来小団化の傾向は強くなった。学習意欲においても顕著なたかまりをみせている。婦人会の場合は小団化というものと小団活動化という二つの傾向を同時にもっているが、ここで取上げるものは後者である。 団体内の分裂活動ではなく、真に会員が学習活動を展開しようとすれば必然的に小団化してくるものであるから、この傾向を促進するとともに更に自主的活動たらしめたい。○婦人指導者講習会
同婦人学級の内容と経営の合理化 学級総数一、二六八、開設主体別に見ると公民館が(六四%)婦人会の事業として行われるもの(一六%)しかも、それは学校当局が積極的に手を出し、公民館の名において行われたりPTAの活動として行われたり、婦人会との共同で行われたりして形態も経営もすっきりしたものは少い。多くは婦人講座のたぐいである。 ○婦人学級研究集会
(三)公民館活動をより望ましいものにしていく
(イ)町村合併に伴う建物の整備 一.公民館総数九〇一、うち本館二四六分館六五五、独立公民館四五八(五〇.八%)したがって独立公民館の数を増すことが当面の問題である。 とりあえず本館の独立率を高めるとともにその機動的な活動を促進する。そのため旧役場の改装転用に重点をおく。○研究地区の公民館の充実
(ロ)専任職員の確保 昭二十八年で一五七の専任職員が昭三十年で三六〇名に増している、この傾向を促進するとともに質的な向上を期する必要がある。 昨年は一カ所で開催したが今年はブロック別に昨年の公民館職員講習会を引きつぎ、受講者の幅もひろめる。○公民館職員講習会
(ハ)住民の求める教具教材の充実 国庫補助配分基準に対ずる充足度は図書類がやや充足されているに過ぎず、館具類、保健体育具、産業教育用具等はいずれも(三〇%)以下にすぎない。 目下促進している地方視聴覚ライブラリーの結成とともに周辺の個々の公民館の設備内容を充実するよう勧奨していく。
(四)みんなで指導者綱をつくっていく
(イ)民間における各種指導者の組織化 点的な存在としてある指導者を意識的にお互にむすびつき、線また面としての存在たらしめる必要がある。そして少くとも学校教育依存から脱却したい 県としては二つの方法で進めている。その一つは社会教育を研究していくグループであり、もう一つは社会教育を促進していくグループである。前者の目標は本県社会教育学会を設立することにおき、目下その支柱として「青年教育研究の友」および「成人教育研究会」を結成推進している。後者の目標は各出張所管内ごとに市町村長や議会人を含めた社会教育協会または社会教育協議会結成し、その地方の社会教育を推進する母体たらしめ予算も相当額捻出してもらう、田村は既に結成ずみ。
(ロ)有給職員と有志指導者の養成研修 県でだけ行って不十分なので県の養成研修の講習以外に、市町村においても実施できるよう十分計画的に予算化させたい。 社会教育指導資料を毎月発刊しているがその他、前述の各種の指導者講習会を実施しているので、これを郡市町村においても継続的に実施していただきたい。

第三節 青少年教育はどこに目標をおいてどんな
     ことをやってきたか
 青少年教育の重要性にかんがみ、社会
教育の立場から、これが振興をはかるた
め年々努力してきたが、昭和三十一年度
は、特に働く青少年に重点をおき、その
教育体制をととのえていくために
1 青年学級の充実
2 年少勤労者の自主的な集団活動の強
 化
を目標に、次のような事業を実施した。
一、青年学級研究集会
 地域社会の生産機構と、働く青少年の
生活条件に即応した青年学級の方途の究
明にねらいをおき、公民館主事、青年学
級主事、講師を対象として五月下旬から
六月上旬にかけ、二泊三日で、県北(二
本松町、岳)県南(白河市、南湖)会津
(会津若松市)浜(磐城市、小名浜)で


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